熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

今日は国立能楽堂から歌舞伎座へ

2017年06月07日 | 今日の日記
   今日は、朝、鎌倉を出て、夜遅く帰ってきた。
   国立能楽堂と歌舞伎座を、はしごすると、一日仕事になるのだが、最近では、歳の所為もあり、パフォーマンスを考えて、予定を合わせて、出ていくことが多くなった。

   能楽堂は、定例公演で、
   京都の茂山家の大蔵流狂言「蝸牛」と観世流能「雷電」であった。
   1時からの能楽堂の公演が終わってから、木挽町の歌舞伎座の4時半からの歌舞伎座へ行くのは、普通では、難しいのだが、この日の能「雷電」は、短い60分の演目なので、十分に間に合った。

   狂言「蝸牛」は、主(茂山茂)に、祖父の長寿の薬に、蝸牛(かたつむり)を藪の中から取って来いと言われた太郎冠者(茂山童司)が、かたつむりを知らないので、頭が黒くて腰に貝を付けた、時々角を出すのだと教えられて、誤って、藪に寝ていた山伏(網谷正美)を連れて帰ってきて、主は怒るが、つられて3人揃って「でんでんむしむし」と踊る、他愛もない話。
   同じように、太郎冠者が、知らないものを都に買いに行って、詐欺師に騙される「末広がり」があるのだが、ほかにも、太郎冠者が、知ったかぶりをして失敗する狂言など、狂言きってのパーフォーマー太郎冠者の何とも言えないほろ苦くて切ないストーリーが面白い。

   能「雷電」は、菅原道真(菅丞相)が怨霊・雷神(シテ/関根知孝)として登場し、法性坊僧正(ワキ/野口能弘)の千手陀羅尼の功徳と帝からの天満大自在天神の官位授与で鎮まるという話。
   厳つい能面・顰(しかみ)を付けたおどろおどろしい雷神と僧正との対決シーンなど、結構、視覚的なシーンもあり、歌舞伎や文楽で、神聖を帯びた菅丞相の舞台ばかりを見ていて、そのイメージが強いので、興味深く鑑賞した。

   歌舞伎は、4時半からの「夜の部」だったが、演目は、
   鎌倉三代記 絹川村閑居の場
   曽我綉俠御所染 御所五郎蔵
   一本刀土俵入
   の、夫々1時間半近くに及ぶ大作の舞台で、非常に充実した公演であった。
   夫々、幸四郎、雀右衛門、仁左衛門、左團次、猿之助、歌六などのベテランが好演し、松也や米吉が、先輩に伍して素晴らしい舞台を務めるなど、楽しませてくれた。

   興味深いのは、外人客、アメリカ人のグループだと思うが、かなり幕見席に入って鑑賞していた。
   
   

   インターミッションの時に、地下に降りて、木挽町広場に行って小休止するのだが、結構、日本の伝統工芸など懐かしい雰囲気が見られて興味深い。
   扇子、彫金、簪、家紋・・・
   
   
   
   
   
   
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする