熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

ウクライナ国立歌劇場管弦楽団~クリスマス・スペシャル・クラシックス  メサイア、第九&アヴェ・マリア

2019年12月21日 | クラシック音楽・オペラ
   久しぶりに、気の張らないクリスマスコンサートに出かけた。
   ウクライナ国立歌劇場管弦楽団のクリスマス・スペシャル・クラシックス ・コンサートである。
   歌劇場管弦楽団であるので、オペラの序曲やアリアが主体で、ソリストは劇団の歌手。
   指揮は、ミコラ・ジャジューラ
   プログラムは、次の通りで、非常にポピュラーである。
チャイコフスキー バレエ組曲「くるみ割り人形」より“小序曲” “行進曲” “花のワルツ”
プッチーニ 歌劇「トゥーランドット」より“誰も寝てはならぬ”
プッチーニ 歌劇「蝶々夫人」より“ある晴れた日に”
ヴェルディ 歌劇「運命の力」より“序曲”
ヘンデル オラトリオ「メサイア」より“ハレルヤ・コーラス”
シューベルト アヴェ・マリア
ベートーヴェン 交響曲第9番より第4楽章“歓喜の歌” 

   最後の第9の第4楽章がなければ、ただのポピュラー音楽のコンサートに終わってしまうのだが、この30分の盛り上がりが、貴重なのである。
   やはり、歌劇場管弦楽団なので、4人のソリストもそれなりに立派な歌手で、オーケストラも華麗に歌って、聴かせてくれ、楽しいコンサートであった。
   尤も、晋友会合唱団の素晴らしさが、秀でていて、トゥーランドットの”誰も寝てはならない”のバックコーラスから感動的で、”歓喜の歌”に至っては、合唱の素晴らしさ凄さが、オーケストラを鼓舞して、一気にテンションを高揚させて、ソリストもこれに呼応して、感動的なベートーヴェンとなった。

   ソリストは、「蝶々夫人」と「アヴェマリア」を歌ったソプラノのオクサナ・クラマレヴァ。
   蝶々夫人は、ロイヤルオペラで、渡辺葉子を聴きたくて2回もコヴェントガーデンに通ったが、これは、東敦子もそうだったが、私は、蝶々さんは、日本人歌手に限ると思っている。
   このクラマレヴァの蝶々さんは、一寸雰囲気が違うのだが、アヴェマリアは、胸の前に両手を組んでしっかりと握りしめて、切々と美しい柔らかな声で歌って感動的であった。
   ”Nessun dorma”を歌ったのは、テノールのドミトロン・クジミン。
   それなりに上手いが、私の思い出は、ヴェローナのローマの野外劇場で聴いたホセ・クーラ、
   それに、サッカー放映のパバロッティの歌声が、耳にこびりついて離れないのが困る。
   指揮のミコラ・ジャジューラの軽やかなタクト裁きが素晴らしい。
   ロシアのオペラを聴いてみたいと思った。

   問題は、会場が、東京国際フォーラム ホールAと言う巨大なコンサート会場であること。
   あっちこっちの欧米のコンサートホールに行っているが、やはり、最高は、アムステルダムのコンセルトヘヴォー、
   いくら素晴らしいオーケストラの演奏でも、とにかく、ホールによって、音楽の質まで違ってくるのが恐ろしい。
コメント
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