熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

文化三昧ミラノ・ロンドン旅・・・2 ホテルトラブル

2005年07月17日 | 欧州紀行(文化三昧ミラノ・ロンドン旅)
   今回も2年前と同じ様にロンドン乗継でミラノに入ることにした。
   イギリス入国が目的だが、日本からの直通便は、アフリカやアジア発の長距離便が着くヒースローの第3ターミナルに入り、違法移民が多い為に入管手続きが極めて厳しく、何時も家畜小屋のように長い列に並ばされて時間が掛かる上に入管係員の対応が悪過ぎる。
   従って、最近では、直接ロンドンに入らないで、ヨーロッパ大陸経由で入国している。
   随分前だが、岩崎良美が入管で苛められているのを助けたことがある。

   第2ターミナルでBA便への乗り継ぎを待つ間、パブでシェイクスピアでも読むことにした。
   この頃、ビターを止めて、ギネス1パイントに宗旨替えしているが、これを呷ると急にイギリスの雰囲気が戻ってきて、ホッとする。
   ヒースローのターミナルは、中心に広々とした豊かな待合スペースがあり、その廻りに沢山の免税店が軒を並べていて、レストランも多い。
   空港内で時間がある場合、日本の場合はゲートに入ると詰まらない免税店とキオスク様の店がある程度だが、イギリスの場合は、ゲートの中がショッピングセンターのようで楽しめるから、空港公団も商売が上手い。

   時間遅れで飛び立ったBA,大体ヨーロッパ内の航空便は、バス並みのサービスで、地形の変化が激しいために良く揺れる。この日も、英仏海峡の上空からガタガタ揺れ始めた。
   厚い雲に包まれていた空も、スイス上空に入ると、急に雲が少し切れて、眼下にジュネーブ湖が広がる。
   もう、夜の10時前だが、夏時間を取っているので、まだ、薄明かりで、雲間からアルプスの山並みが見え始めた。
   位置関係から言ってモンブランあたりであろうか、夏山なので雪が少なく地肌が見えている。
   何十年も前、家族とサンパウロからの帰国途中、ジュネーブに降り立つ前に見たアルプスの山並みの美しさに魅せられた。隣のスイス人は、もっと飛ぶともっと美しいと言っていた。

   ミラノのマルペンサ空港に着いたのは、時間通りほぼ22時半、殆ど最後の便なのか、空港内は閑散としていて、寂しい。
   入管の係員も旅券をロクに中も見ないで開いた所にハンコをたたいている。
   今度は、比較的早く荷物が出てきた。
   昔は、荷物が着かなかったり、帰ってこなかったり、中身が盗まれたり、随分トラブルを経験しているが、最近は全く荷物の事故がなくなった、今昔の感である。

   ミラノまで、列車で行こうか、バスで行こうかと迷ったが安全を考えてマルペンサエクスプレス・バスにした。5.5ユーロ、40キロ程の距離だが7百円だから安い。
   空港を出るとすぐに外の道路にバスが待っていて、古い大きながま口を持ったオジサンがセントラルステーションと声をかけている。
   日本を昼に発って20時間、一番疲れる時間で、バスの中では正体もなく寝込んでしまい、気がついた時には、ミラノの街に入っていた。深夜の都会は実に寂しい。
   中央駅の横手の寂しい広場にバスが着き、並んでいたタクシーに乗り込みホテルに向かった。

   ミラノスカラ座に近く、ドウオモから至近距離のミッソーリ広場に面した可なり知られているカヴァリエーリ・ホテルを予約していた。遅く着くこととダ・ヴィンチの最後の晩餐予約の依頼を出る前にメールで連絡をしておいた。
   ホテルに着いて名前を伝え、予約確認のメールを見せたが、コンピューターに私の名前がない、もう、部屋が一杯で無いと言う。
   どうするんだと言うと、1分の距離の所に別のホテルを紹介するのでそこに行ってくれと言う。マネージャーに電話をしろと言ったら、電話を架けたが返事がない、兎に角、12時を過ぎていて押し問答をしても埒が明かない。
   早く休みたいので妥協をすると、何処からか中年のオヤジが出てきて、重いスーツケースを軽々と持って次のホテルに歩き出した。

   駅前のこれも4星のブルネレスキ・ホテルに着いた。パスポートを出して宿泊フォームにサインだけした。
   何となくおかしいと思ったので、宿代は一切カヴァリエーリと決済しろと念を押すと、先方はここで払うと言っていると言う。
   向こうのミスでこんなことになったのだから、先方に確認しろ、と言うと電話を架けた、値段で揉めている様であったが、話がついたのかボーイに指示して荷物を持たせて部屋に行けと言う。
   案外、新しく改装した快適な部屋で気持ちが良かったが、兎に角、疲れているので早く休みたい。
   喧嘩は、翌日するとして、まあ、違ったホテルを経験するのも良いかと思って、風呂に入ってその日はゆっくり休んだ。

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