都大会に向けての練習試合を行いました。
ここにきて、サーブの安定感が格段にアップしました。今日もまた成功率90%を超えています。しかも効果的にねらって打てるようになってきました。こうなると辰巳ジャンプは支部順位など関係なく、かなりの力を発揮します。
辰巳ジャンプのバレーボールは「ホールブレイン・バレーボール」といって、人間の知覚機能をフル活用してプレーすることを教え、訓練しています。ホールブレインとは「全脳」という意味で、次の4つの領域を意識して指導しています。
【左脳的分野】
(A)論理的・分析的・数量的・事実認識的な脳
(B)系統的・順序的・計画的に詳細な脳
【右脳的分野】
(C)対人的・感覚的・感情的な脳
(D)全体的・直感的・統合的・合成的な脳
(A)の脳は、「マインドマップ」を使わせて、自己分析をしたり、目標管理をしたりします。また、これまで試合の個人成績は数値化して配り、客観的に自己課題を考えるきっかけにしています。練習中の指導の言葉も(A)の脳を動かそうとすると時には、子どもたちに対して解説者のように話しかけています。
(B)の脳は、長期的なビジョンを持たせるために、「アファメーション」を用いて「輝ける未来の自分」「世界一のチームイメージ」を描かせ、すべての行動がそのゴールイメージに向かって突き進むようにノート指導をしてきました。目の前のミスが出た時には、確かに子どもたちも指導している私も良い気持ちはしません。しかし、進むべき未来像がはっきりしているので、気持ちが腐ることなく着実に前進してきたと思えます。
(C)の脳は、最近の試合で最も重視してきたことです。「対人的判断力」を高めるために、相手のコートを「目」でよく見ること、打ってくるボールの音を「耳」で聴くこと、さらに相手の感情を「表情」から読み取ることなどを訓練してきました。今のところ、この脳の力がまだまだ弱いので、夏に向けての大きな課題となっています。
(D)の脳は、時に私が妙なことを言っていることがありますから、子どもたちは感じ取っていることでしょう。例えば、ディグレシーブの時に、「ボールを見るな」という球技にはありえない言葉かけをしている時があります。しかし、これが「全体的・直感的な脳」を働かせるために効果を発揮します。レシーブの一歩目が早くなるのです。他にもこの(D)の脳を働かせる言葉かけをしていますが、都大会前です。秘密にしておきましょう。
子どもたちは少しずつではありますが、私のイメージしている「全脳バレー」をするようになってきました。自ら考え、判断し、プレーに表現しています。今日の練習試合でも、うちの子どもたちがいろいろなことをやるので、相手の監督さんの「相手の方が頭がいいバレーをしているぞ!」という声が聞こえてきました。
チームの仲間がパニックになりそうな時には、コート内ですぐに語り合い、修正していこうとしています。でも、都大会ではきっと緊張するでしょうから、120%の脳力を出すことが難しいかもしれません。それを難しいことではなく、簡単にしてあげるために監督の私がいると自覚して、晴れの舞台で大暴れさせてあげたいと考えています。