ポン・ピュン・ラン 【マインドマップ】

「ポン・ピュン・ラン」の指導法をマインドマップ化した。
本を読まないとまったく理解できないマップなのだが、本を読んだ人にはかなり理解できるものになっているのではないかと思う。


木曜日に50m走のタイムを計るべく、体育の授業で指導をした。

まず「ポン・ピュン・ジョギング」を指導。
身体の真ん中にポンと着地しながら、ピュンと後ろ足の膝を抜いていくジョギングをしなさいと指導そして練習。

次に、スタートの6歩をできるだけ速く、そして遠くまで進めるように3分間練習。

次の3分で中間走「ポン・ピュン・ラン」を身に付けるために、ラン10歩のタイムを縮めるトレーニングを5分ほど。

スタートの構え方の指導を入れた後、グループで教え合い学習。
走り方をアドバイスする視点は次の2つ。
①手の振り方が真っ直ぐになっているかどうか
②走るときの後ろ足を跳ね上げていないか

最後に、
「助走からトップスピードに加速したら身体を真っ直ぐに起こし、前足の着地をできるだけ前の方の遠くに着けるようにする。着地の瞬間と後ろ足の膝がピュンと前足を追い越すタイミングが一緒になるように意識しながら走ってみよう。」
とアドバイスして20m走の練習。


1時間目が階段の駆け下りとスタートダッシュの練習。
2時間目が腕の振り方と「ポン」「ピュン」の感覚を身に付ける練習。
そして3時間目がこの記事のような練習。

このように指導をしてきて、3時間目の終わりに初めて50mを走ってもらう。

走る前に当然、心構えを押さえておく。
メタ認知させる言葉かけを心がける。

「最後の10mの練習はまだしていないから、50mで止まろうとしないで70mまでは走り切るくらいの気持ちで走ろう。最後まで本気で全力を尽くすという自分の姿を楽しみながら走ろう。そうすれば、きっとベストタイムが出ると思うよ。これから走るのが楽しみでしょっ!」

明らかに走り方が変わった子ども達。
その変わった姿をお互いに褒める子ども達。
「○○ちゃん、すごい速くなった!!!」
「オ~!○○くん、どんだけぇ~!!!はえ~なぁ~!!!」
こういう空気に校庭が包まれれば間違いなく記録は出るのだろう。
なんとクラスの86%がベスト記録を出した。

1秒も速くなった子が3人もいる。
体育に苦手意識があった子が8秒台を出し、「人生で初めて8秒台を出せた!」と泣きそうになりながら喜んでいた。
トップタイムの男子は走るたびに自己新記録を出し、このまま秋の連合運動会まで練習を続ければ50m6秒台前半のタイムも夢ではないと思える。

大げさな言葉だが、「今ここで奇跡が起こっている!」と私は感じていたし、子ども達も感じていた。

「1回しか測らないよ。」
と言ってから走り出したのに、次々と記録が出るので、子ども達から、
「もう1回走らせて!」
というアンコールの声があがる。
2回目にもさらに記録を更新する子が出る。再びアンコールの声。
希望する子だけ3回目を走らせる。


私の頭の中にこんな言葉が浮かんだ。
『授業はライブだ。プロ歌手のライブと同じだ。素晴らしい授業ができた時は“アンコール”の声がかかるんだ。このアンコールの感動をみんなで味わうために授業研究をするんだ。』


何気なく本屋で手にした『ポン・ピュン・ラン』の本。一応買っておくかと購入したものの、机の上にしばらく“つんどく”状態だった本。運動会シーズンを前に開く気になったこともセレンディピティだったに違いない。

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2時間で足が速くなる!―日本記録を量産する新走法 ポン・ピュン・ランの秘密
川本 和久
ダイヤモンド社

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