「ポン・ピュン・ラン」で壁を破った子

福島大学陸上部監督の川本和久先生が2月28日に発刊したばかりの本がある。

『2時間で足が速くなる!』
日本記録を量産する新走法
ポン・ピュン・ランの秘密

という本である。


運動会シーズンに入り、担任している子どもたちが少しでも走ることに科学してほしいと思ったので、この最新トレーニング方法を小学生レベルに落として体育の授業で取り組んでみた。

結論から書くと、我がクラスの中でどうしても50メートル走・10秒の壁を切ることができなかった2人が、一気に9秒台に突入した!!!

指導していた自分がビックリした。

本人たちももちろん大喜びであった。



タイムを聞いた瞬間のM君の言葉
「やった~っ!僕の目標マインドマップに“9秒台で走れるようになる”って書いてあったんだ!本当に走れた!やった!やったよ!」

もう一人のY君は、このところ運動面でも自分自身に負けない気持ちを持ち始めていた。やる気は十分。しかし時には12秒を超えてしまう時もあり、きっとプライドが傷ついていたことだろう。それが一気に9秒台突入である。これまたタイムを聞いた時の周りにいた子どもたちの驚きは文字にできないほどである。


1時間の授業では、スタートの方法とメンタルトレーニングしかできず、一番大事な「ポン・ピュン・ラン」は考え方だけ教えて、実際には練習できていない。

・・・にもかかわらずである。

走ることがあまり得意ではなかった2人が、「9秒台になった!!!」と大喜びしている姿を見て、教えてあげて本当に良かったという思いがこみ上げてきた。
また反対に、これまで走り方を科学的に教えてあげられなかった自分の教育技術を反省もした。

それにしても、やはりいろいろ考えているよりも、まずはやってみることが大事だ。

これで確かな手応えを得たので、もう一度「ポン・ピュン・ラン」の指導方法を勉強し直して小学校の授業用にアレンジし、全員のタイムを0.5秒は縮めたい。


紹介した二人だけでなく、今日は他にやったトレーニングで全員がタイムを縮めた。「階段を一段ずつ駆け下りる」トレーニング。これにもタイムを縮める方法があり、今日は100%の成果である。つまり全員がタイムを縮めたのである。

走るたびに縮まるタイムに、子どもたちから「また走らせて!」「もう一回!!」という声があがる。たった20段くらいの階段で、距離にして10メートル。そんな短い距離なのに、2秒もタイムを短縮した子もいた。

ドーパミン出まくりの空気に包まれていくことを私は実感していた。


こんなに簡単に短距離走のタイムを縮められるなんて!
世の中にはすごいことを編み出す方がいるものだ。

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