子どもの声「嬉しくて泣きそうになった」・・・ポン・ピュン・ランの成果

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福島大学陸上部・短距離走の走法である「ポン・ピュン・ラン」の指導を通して、念願だった自分のタイムを達成した我がクラスの子が、朝の1分間スピーチで感動的な話をしてくれた。
本人の了解を取れたので、ここで紹介したい。



この前の体育の事について話します。
今回の体育は、50m走を速く走るための、ポンピュンランという事をしました。
まず、ぼくとKさんとIさんとE君が実験だいとして、階段をかけおりる実験をしました。
何も言われずにふつうに走りおりたら、ぼくは最初3.76秒でしたが、2回目に、井上先生に「頭をつまさきより前に出して走る事」を教えてもらって、もう一度走ったら、ぼくは約0.5秒もタイムを縮めることができました。

今回教えてもらった事は、最初の10mは重心を前にして走り、それから40mくらいまでは背中を起こして、歩幅を広げて走り、そして最後まで全力で走る事が大事だそうです。

授業直後、一人で特別に50m走のタイムを測らせてもらったら、なんと9.97秒でした。
人生で初めての10秒より速く50mを走りきれました。
うれしくて泣きそうになりました。
今回教えてもらった事の効果がすごく実感できました。




今日の体育では、いよいよ「ポン・ピュン・ラン」のメインエッセンスを教えた。

「ポン」の足の出し方と、「ピュン」と後ろ足を抜いていく感覚、腕の働きは「遠心力」を増やすことで身体の動きを倍加させるためにあるので、肘の角度に気をつけながら縦に「ブンブン」振ることが大事であるなど。
子ども達からこんな言葉も飛び出す。
「あ~!そうか!バケツに入っている水も回すと遠心力でこぼれないのと同じですね!」
「そうか!それだけの力が遠心力にはあるんだね!」
気づいたらもう元には戻れない。
気づきが続けば学習が強化されて楽しくて楽しくてしかたがない状態になる。

盛り上がる授業に、学校公開で授業参観していたお母さん達も思わず手を振って試していた(笑・・・興味を持っていただいてありがとうございます。)


さて、小学校の体育できちんと「走り方」を教わるということは、かなり珍しいことだと私は把握している。「思い切り走りなさい」とか「最後まで走りきりなさい」という精神論的指導があるか、技術的な指導があっても「足を上げなさい」「腕を振りなさい」程度であることがほとんどではないだろうか。

今回、きちんと科学的な根拠を説明しながら「走り方の指導」をした結果、授業中に30分くらい走り続けるというハードな授業をしたにもかかわらず、授業の後の子どもたちは、すごく楽しそうに笑っていた。全員が「自分のベストタイムが出る!」という確信を持っていた。走りたくて走りたくてたまらないという雰囲気に満ちていた。

学習したことで自分の隠れていた力を発見できた喜びは、何ものにも代え難い「心の宝」として子ども達の中にきっと刻まれたであろう。
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