元全日本女子監督 小島先生の言葉

今日も暑かった。

体育館に1日中いると倒れそうになる。
球出しをしていて、目の前が見えなくなる一瞬があった。寝不足の身体に暑さが応えたのかもしれない。

それはそれとして、なかなか上手くならないなぁと思っていた辰巳ジャンプも、このところだいぶ良くなってきた。
何よりも、一人一人の意識が高まっている。
それを感じたので、今日はこれまでやってきたキャプテン中心の精神力アップから脱皮し、一人一人のメンタルを強める指導に切り替えることができた。

バレーボール経験半年の子が一番厳しい指導を受けた訳だが、それに耐えられるだけの気持ちがあると思えるし、そう信じているからこそ厳しくした。


何を伝えたかったのかというと、ひとつは自分の意思で練習するのと、やらされて練習するのでは大きな違いがあるということだ。

そして次に繰り返し言い続けたのは「最後まであきらめるな!」である。

スポーツの練習は自分の生活の中に習慣化される。例えば、運動会でよく行われる短距離走で、少し遅いからと言って走る前からあきらめている子がたくさんいる。どんな状況の中でもベストを尽くすという練習を小学校の6年間続けるのと、手抜きをすることを覚えて全力を出さない練習を6年間続けるのとでは、まったくちがう人格形成がされるだろう。

「あきらめる」ことを練習中に繰り返したら、それが日常生活の中にも定着してしまう。そういう人は、勉強や仕事でも苦しくなったら手を抜く習慣がついて損をする。想像してみてほしい。何百本というレシーブ練習をしているのだ。その1本1本で「あきらめ」の気持ちを持って練習していたら、それが強化されて苦しくなったら逃げる人間になってしまうではないか。

それは悲しいことだ。

せっかく私の指導を受けているのだから、
「できなくてもチャレンジ!それでできなくても、できるまで何度でもチャレンジ!」
こういう習慣を心に刻み付けてほしい。


最後に、元全日本女子監督・小島先生の言葉が辰巳の体育館には掲示してある。それを暗記することを宿題としたい。

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小島 元全日本女子監督の「基礎・基本マスター度をはかる基準」
長い間悩んだ末に、私が到達した基礎・基本のマスター度をはかる基準は次のようなものになった。

①「おはよう」「こんにちは」が大声でいえる。
②きちんと返事ができる。
③注意されるとき相手の目を見ている。
④コートの中で大声が出せる。
⑤人の言葉を素直に聞ける。
⑥構えているとき口を真一文字につむれる。
⑦コートの上以外で指導者を非難しない。
⑧練習が終わったら「お疲れさま」の一声がかけられる。

つまり、私たちが人間として、またチームの一員としてしなければならない最低の礼儀である。すべて小学生でも知っていることである。しかし、知っていることと「できる」ということは別物だ。もし、疑うのなら自分の周辺にいる人をチェックしてみたらいい。
 基礎・基本だって誰もが知っている。しかしできない。私は、この“差”こそが、選手の価値を決めているのではないかと考えたのである。

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イメージだけで描くマインドマップ【授業研究】

コツコツと実力をつけてきた子ども達。

先日は研究授業で、マインドマップの「7つのルール」に則り、基本をきちんと身につけた状態を、参観された多くの先生方にお見せした。マインドマップをかいている時には「完全にフローの状態(集中しきった状態)で、とても小学生とは思えないほどすごかった。」「中学3年生レベルの集中力とまったく変わらなかった。」というお褒めの言葉もいただいた。

誰一人、ひとことも無駄話をしないで20分近く作業し続ける姿は、マインドマップの大人向け講座などでも見られるもので、それと変わらぬ状態を小学生段階でも生み出せることを証明できたと言えるだろう。


何事もスモールステップでレベルアップしていくことが肝心である。

そこで今日は一歩だけ階段を上がった。しかし、その一歩は一段上がりの一歩ではなく、2段抜かしで上がった一歩だ。

何をしたのか?

与えた課題・・・
「理科の学習番組を見て、文字を使わずにイメージだけでマインドマップをかいてみよう。」

初めてのチャレンジ。それほどはできないだろうと予想していた。できなくてもいい。これをきっかけにイメージをかく意識が深まり、習慣につながれば良いと思っていた。イメージでかけば脳が活性化される。全脳思考でフル回転させられる。これを3ヶ月も続ければ、本人が創造もできないほど能力アップする。

だから何でもいいからかいてくれればいいと思っていた。
ところが今回もまた、こどもたちの力は私の予想を超え、かなり濃い内容でまとめてきた。

ためしに説明もさせてみたが、どの子も番組内容をしっかりつかんで、自分自身の言葉で説明できた。

すでに私の学級では、小学校でよくある「原稿丸読み」の発表をするようなことはまったくなくなった。マインドマップを見ながら「自分の言葉」で話をする。原稿を見ないから余談も出てくるし、思いついたことをアドリブで差し挟むこともできるようになりつつある。その説得力は大変に大きい。

マインドマップはパワフルなスーパー小学生を育てることが可能なツールである!








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遠竹 智寿子,月刊アスキー編集部
アスキー・メディアワークス

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月間アスキーの取材を受けました+美男美女化計画

辰巳ジャンプのセッターが描いたゲームプランのマインドマップがマインドマップコンテストの「ドラマのあるマインドマップ部門」で大賞を受賞し、それを指導したコーチという立場で月間アスキーさんの取材を受けた。

アスキーさんはマインドマップに関する記事を連載してくださっているだけに、そのパワーについてよく理解している。そういう関心の高い方々と話をするのは、すごく心地よい。気分良く、いろんなエピソードを語らせていただいた。

私は小学校の教員なので、当然学級での指導も説明していった。
一番盛り上がったのが道徳で行った「美男美女化計画」の話だった。
この話題はブログに書いたつもりでいたが、実は書いていなかったので、ここに掲載しておくことにする。





『6年1組 美男美女化計画』

題名のごとき授業を行った。
一応、道徳である。

(場の設定)
男性は女性のことを、女性は男性のことを考え、真剣に頭を使う時間である。
(ねらい)
男女は相互に尊重しあい、協力した方がお互いの良さを引き出すことができることを知る。

かなり盛り上がった!
子ども達は、授業開始前から、いったいどんな授業をやるのか楽しみにしていたことと思う。

まずは「速射マインドマップ」で男子は「良い女とは?」、女子は「良い男とは?」というテーマで10分間で考えをまとめる。
次の30分間で2枚の「グループマインドマップ」に仕上げていった。
セントラルイメージを空欄にしておく「ブランクマインドマップ」という手法を使う。


結果、出てきた条件がこんな感じである。

【男子が考える良い女とは?】
・思いやりがある。
・ユーモアのセンスがある。
・ものごとをあきらめない。
・すぐにガミガミと怒らない。
・子どもに優しい。
・その場の空気を読める人。
・欲深くなく、何か買ってくれとか男にねだったりしない。
・信用できる人。
・生意気な人は良くない。
・話しやすい感じの人。
・すぐにたたいたりしない人。
・電車の中とかで携帯をやったり、化粧をしたりという悪いマナーはやめた方がいい。
・チャラチャラしていない。
・言葉づかいがきれいな人。
・仕事と家事を上手に両立できる人。
・家事に積極的な人。
・口うるさくない人。
・その場をなごますような雰囲気の人。
・ウソをつかない人。
・やるべきことをきちんとやる人。
・外見も美しいともっと良い。

【女子が考える良い男とは?】
・人なつっこい人。
・大人の面もあるし、子どもっぽいところもあるような感じの人。
・頭の良い人よりもバカな人の方が良い。
・動物が好きな人。
・友達がたくさんいる人。
・子育ては女だけに任さず、男として参加してくれる人。
・家族を大切にしてくれる人は絶対良い!
・運動能力が高い人。
・面白くて一緒にいて飽きない人。
・優しくて親切な人。
・何かあった時に“さりげなく”心配してくれる人。
・女性にあまりベタベタしない人。
・私のことを第一に考えてくれる人。
・女性の話をよく聞いてくれる人。
・「みんなのため」ということをいつも考えている人。
・自分勝手な人はダメ。
・一緒に料理を作って欲しい。
・女性の作った料理を心から喜んでくれる人。
・女性のことを理解して、同意してくれる人。
・お酒やタバコばかりする人はかんべんして欲しい。


一人が発言すると、
「そうそう!言えるぅ!」
「あ~!それそれ!俺もそう思う!」
「も~!こんな男がいたら最高!」
というようなつぶやきがジャンジャン起こる。
いつもはまったく発言しない子が、何度も手をあげて意見を言った。

「なんかロンドンハーツ(テレビ朝日の番組)みたいになってきたね!これ面白いな~!」
そんな発言も飛び出す。

グループマインドマップにまとめていく時間中、発言が止まることはまったくなく、実はまだまだ言いたいのに時間切れとなった。

「黒板にはったままにしておくから、一晩ねかせて、また書きたくなったら勝手に付け加えていいよ。」
と指示して終了。

授業後の空気がとても温かい感じだったので、たぶんこの授業はOKでしょう。
ねらい達成です。
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努力を見つけた喜び

私は努力をする子が大好きである。


辰巳ジャンプも夏を前にして、かなりチームの力が上がってきている。秋の大会は「夏休みを征するものが秋を征す」と言われるくらいに夏休みの練習が大事になる。練習できて週に1回という状況だった辰巳。夏休みは平日にも練習を入れて猛練習する。

子ども達も熱い気持ちで練習をしている。それはよ~~~~く感じ取れる。
こんなに一生懸命練習している子ども達。絶対に見捨てない!


今日の練習で本当に嬉しかったのは、平日の自主練習をして確実に成長してきた4年生の姿。驚くほどサーブカットがうまくなっていた。お母さんと一緒に練習したと教えてくれたが、そんなふうに練習をしてくれたお母さんは、私以上に指導者としての力があるかもしれない。素晴らしい!!!


もう一歩、脱皮できれば戦えるチームになるんだ。
それを信じて明日も練習をしていこうと思う。
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イメージの力は言葉を超えて

自分のクラスに中国から来た子がいる。
その子がかいたマインドマップは中国語で書かれている。すべて漢字である。さらに日本漢字表記ではなく中国漢字の表記なので、日本語文化のこどもには理解しにくい。

絵をかく習慣はあまりなかったようで、好んで絵をかくということはない。

しかし、いつまでも同じところに立ち止まって入られないので、少しだけ指導をした。

「もう少し絵を多くかいてみるといいんだよ。」



しばらくして持ってきたマインドマップにはブランチごとに絵がかかれていた。

すごく分かりやすい!なんと中国語で書かれている文字まで理解できる。


そこで、たぶんこれならこどもたちにも分かるだろうと、試しに学級のこどもたちにも見せて、理解できるかどうか答えさせた。

案の定、見せた全員が絵だけでなく、中国語まで理解できた。


イメージの力はこれほど大きい。
言葉の壁を簡単に乗り越えてしまった。


このエピソードが生まれて、我がクラスの「絵」に対する認識が大きく変わることは間違いない。

素晴らしいことだと思う。

「そうそう、絵やイメージはね、日本語も中国語も関係ないんだ。アフリカでもアメリカでもイメージの力は通じる!宇宙人にだって通じるぞっ!!!」
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