銚子と東急をはじめ、各地で細々と現存する凸型電機……しかし昨年、その貴重な生き残りのうちの2両である、名鉄瀬戸線のデキ376・379がひっそりと姿を消して行きました (T_T)。この2両は瀬戸線貨物輸送の廃止後も、長らく喜多山車庫で検査を受ける瀬戸線車両の牽引用として活躍 (?) しており、デキ379は (似合わなかったかも知れませんが) 青と黄色の名鉄事業用車標準色 (?) に塗られていました (当ブログ04年11月7日付け記事をご参照下さい)。ところが、昨年瀬戸線では尾張旭の車庫が完成し、恐らく庫内での移動もアントを購入したのでしょうか、2両のELは職を失って廃車の憂き目に……。揖斐・谷汲線のク2320形がなき後は、本線に残るデキ400 (これも出番が非常に少ない工事列車用ゆえ未だ撮ったことないです -_-) ともども、愛電時代からの残り少ない生き残りとして本当に貴重だったはずですが……本当に残念なことです。
そして、2両の電機と運命をともにしたのが喜多山車庫。木造の車庫が本当にシブく、喜多山駅の構内踏切の存在と相まって、個人的には揖斐線・黒野駅なき後も黒野テイストを味わえる場所として大好きだったのですが……結局、なくなる直前には訪れる時間もなく、尾張旭に移転したことを後日ネットで知るに及んで愕然としたものでした (T_T)。一昨年の秋に名古屋に長期出張したときも、他の路線での記録を優先させた結果、瀬戸線は結局釣掛6750系で1往復しただけでしたし……。
もっとも、喜多山車庫がなくなってしばらく経った現在、改めて今一度瀬戸線には乗っておかなければ……と思います。瀬戸線はステンレス車による車輛総取り替えが近いうちに予定されており、尾張旭には塗装工場が設けられておりませんので、現存する6000・6600・6650・6750系は検査切れとなり次第瀬戸線から消えて行くことが目に見えています。そうすると、釣掛はもちろんのこと、それなりのモーター音をかき鳴らしながら瀬戸へ向かって登って行く6000系すら、これからは珍惜しなければならないのでしょう。なくなる前に先手を打ってしみじみと味わっておく……そんな旅が今年も続くことになりそうです。