地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

岳南富士岡に眠る豊川の残党・ED291

2008-01-05 22:45:08 | 保存・園内・特殊車両


 新年早々レアな古典電機ばかり扱っている当ブログですが、もうこの際ですので5連発 (^^;)。しかも、もと豊川鉄道のED28とED30を出演させた以上、これを欠くわけには行かないだろう……というわけで、同じくもと豊川鉄道の出身で、岳南鉄道に今も残るED291をアップしてみましょう。
 ED28が英国製であるのに対し、2年後の1927年に製造されたED291は日車製。まさに国産電機の草創期を記念する貴重な1両であることは論を待たないところでしょう。箱形で、ED28よりも随分と大柄 (?) な車体であるあたり、入換用よりも本線での使用に重点を置いた設計だったのかも知れません。しかし、買収先の国鉄を経て岳南鉄道に移ってからは、他の電機と比べてやや非力なため、入換用に終始していたようです。そんなED291も、貨物輸送の減少と老朽化のため、ついに岳南富士岡の片隅で廃車前提の長期休車扱い (確か。間違っているとしたらすみません) となり、今日に至っています。現役時代に行っておけば良かった……(-_-)。



 ちなみに、今回ご紹介しているカットを撮影したのも、早いもので今から4年半前 (汗)。その後、今から2年半前にも岳南富士岡を再訪しておりますが、その際には手前側に車が停まっていたため撮影出来ませんでした (-_-)。その2年間の間にも塗装の劣化は進んでいましたので、果たして今ではどうなっているのでしょうか。解体されたという話は伝わって来ておりませんので、相変わらずオレンジガエル5000系とともに佇んでいるものと思われますが……。岳南の貨物輸送自体が現状よりも増えるとは余り思えず (むしろ、JRFは東田子の浦~吉原間に新貨物ターミナルを造りたがっているようで、もしこれが実現すると比奈・岳南原田からは至近距離につき、たちまち岳南鉄道は大打撃を受けてしまうものと予想せざるを得ません -_-;)、もし増えたとしても秩父か三岐あたりから余剰気味なELを譲り受ける方が手っ取り早いでしょうから、ED29の奇跡的な復活はまず望み薄でしょう。
 ちなみに、岳南富士岡と比奈東側ヤードで放置されているオレンジガエル5000系の今後も気になるところです (下の画像では、モハ5002と手前の間にロープが渡されていますが、レタッチで消去しております)。放置中の5000系の編成写真も撮ってありますので、そのうち蔵出しレタッチしたらアップしたいと思っていますが、何はともあれ、渋谷駅前に5000系を飾るにあたって、何故岳南の余剰車を活用するのではなく、デハ5001をあのようなカットモデルにしたのかと……(鬱)。