地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

鉄コレ10弾発表記念・鹿島鉄道廃線から2年

2009-04-02 20:53:00 | 地方民鉄 (関鉄系)


 古き良き鉄道車両が廉価で模型化され、とくに私鉄ファンの物欲のツボを突きまくっている「鉄道コレクション」……。先日、秩父1000系新旧塗装や弘南&豊鉄の元東急3600系が発売され、模型屋予約分を即ゲットのうえシコシコとN化 (多めに購入した弘南車の一部は東急グリーン化 ^_^;) 作業を進め、それがようやく間もなく竣工……と思ったら、「ヨコハマ鉄道フェスタ」で神秘のヴェールが剥がされた第10弾「キハ・コレクション」の正式なラインナップが明らかになりました! (この記事を書いている時点では未だト○ーテック公式HPにはアップされておらず、あくまで情報・通販サイト等で得られる情報にとどまっていますが、正式アップは時間の問題でしょう) 16m級の気動車で、湘南顔と国鉄キハ04を中心としたヴァリエーションとなるという予告通り、東武キハ2000や鹿島鉄道キハ430は当然当確!! また、キハ04の譲渡車として関鉄鉾田線 (→鹿島鉄道) キハ411があり、のっけから鹿島鉄道的内容に傾斜!
 他には、国鉄・羽後交通・遠鉄・北鉄・片上といった如何にもなラインナップに加え、キハ04車体の流用ということで新潟交通クハ37と蒲原鉄道クハ10もあるという……(^^)。この両私鉄は、80年代に訪れる機会がないまま個人的に約10年間の非鉄期間に入ってしまい、いつの間にか廃止→後で激しく後悔……ということで、机上でその車種バラエティを楽しめるのは感謝感激ものだったりするのですが、新潟交通は既に電動車の鉄コレが充実しているのに対し、蒲原はクハが先行するとはこれ如何に (笑)。もちろん、他のモハも今後揃えてくれるのでしょうが……(ワクワク)。このような、気動車出自の電車クハをも「キハ・コレクション」の一環としてリリースするという考え方は、さらに東横電鉄や神中鉄道のDCを出自とする上田交通クハのリリースなどにもつながるのだろうか……という期待へとつながるわけで、妄想は止まりません (^^;



 それにしても思い知らされるのは、鹿島鉄道が廃止となってから早くも2年経ってしまったのか……ということです。如何にもローカル線の車庫駅そのものな石岡駅にて、許可を得て昼寝中の車両たちを激写したり、猛烈なエンジン音と車体の震えとともに激走する旧型DCの乗り心地に歓喜したり、緑に包まれた撮影地に響き渡るカエルの大合唱に圧倒されたり (笑)、無人駅を吹き渡る霞ヶ浦の浜風に寂寥を感じたり……。そんなもろもろの記憶がつい昨日のことのように思い出されます。
 しかし、それら全ては記憶の奥へ去り、今や石岡駅を通り過ぎても更地が広がるのみ……。その荒々しい光景は、かつてそこにローカル私鉄ファンの桃源郷があったのは、果たして幻だったのだろうか……とすら思わせるほど。あるいは、山手線から100km圏内という至近距離に、このような路線が2年前まで存在していたこと自体が奇跡だったのでしょうか……? うーん、改めて考えてみますと、やはり水戸か土浦に直結していない路線の敷かれ方がこの地域の移動需要と合致しておらず、燃料輸送の消滅と補助金の削減によって命脈を絶たれた……という現実的な問題が脳裏をよぎります (-_-;)。
 そんないろいろなことを考えさせられる鹿島鉄道ですが、何はともあれ趣味的な濃厚さは突出しているわけで、路線は消えても今やこうして超お手軽な値段で机上に再現して楽しむことが出来るようになるというのは目出度いの一言に尽きます (^^)。キハ430とキハ411を複数並べれば、それだけで早くも石岡機関区っぽい雰囲気になりますし、敢えて北陸鉄道能登線キハ5201を強引に並べてしまうのもオツかも知れません (^^; 保育社→ネコ・パブリッシング刊『私鉄の車両8・関東鉄道』によりますと、キハ5201は能登線廃止後関鉄に譲渡されなかったものの、デッキ付き・ノーシルヘッダーの兄弟車・キハ5301は関鉄筑波線に入線しキハ541に)。
 うーむ、模型超初心者として、未だ複数車両キットの組み立てにとどまり、ジオラマは作るヒマも置く場所もない私ですが (滝汗)、これら小さなDCたちを並べられるような超ミニ車庫ジオラマの製作に挑戦してみたいなぁ……という気分になって来ました。まぁ、ここに書くだけの企画倒れに終わりそうですが (^^;)。