地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

東急車輌、JR東日本に売却・・・

2011-10-28 00:00:00 | 大手民鉄 (東急)
 

 いつも当ブログをお楽しみ頂き誠にありがとうございます。 m(_ _)m
 このたび当ブログは開設7周年を迎えました。単なる思いつきと狭い内輪ウケとして備忘録的に撮影画像をアップするブログを始めたはずが、いつの間にか改名を経てここまで続いているというのは何とも我ながら不可思議な限りですが、とりあえず今後もネタと気力が続く限りまったりと続けて行くつもりです。中味はあくまで個人的な思い入れのみで、記録としての正確さと厳密さを追求したものではありませんので、圧倒的多数の生真面目な鉄道ファンの皆様に向けたものではないことを改めてお断りしつつ、それでも道楽な画像と酔狂な戯言の組み合わせをお楽しみ下さる方々とのコミュニケーションのよすがとなれば幸いです。m(_ _)m
 このタイミングにあたり、昨日までは別の記事を用意していたのですが (とは言ってもショボい内容 ^^;)、昨日発表された衝撃のプレスリリースにより吹き飛んでしまいました……。何と、東急とJR東日本はこのたび東急車輌・車両製造部門のJR東日本への売却 (来年4月2日付)・JREの完全子会社化について合意したとか……。



 その背景にあるのは、ひとつは東急車輌自体の業績低迷でしょうか。国内の鉄道車両市場が長期的な景気低迷に見舞われる中、川車・日車・近車・日立は積極的な海外への輸出で補ってきたように見受けられますが、東急は国内の通勤車両中心であるのみならず、ステンレスカー技術もなかばJR新津に持って行かれたような雰囲気で、どうも先細りの気配が……。それに加えて、東急はJAL問題を未だに内々に引きずっていることが想像されます。そこで、これ以上戦後長らく続いた東急車輌の歴史に恋々とすることなく、かねてから関係が深まっていたJREに事業を売却するのも悪い話ではないと判断したのかも知れません。
 もうひとつの背景として考えられるのは、JREのプレスリリースでも暗に匂わせていますが、JRE自身が持つ車両技術の囲い込みという思惑でしょうか。JRCが最近日車を完全子会社化したのは、日車が持つ技術が買収の対象になって流出するのを防ぐため、とりわけかねてからJRCの技術に狙いを定めてラブコールを送りながらもその都度JRCが固く警戒してきたキタイ国の動きを牽制するためでもあるようですが、実際にCRH計画に協力したばっかりにキタイ鉄道省に「完全に自国が知的財産権を有する国産」を騙られ、夜郎自大な第三国での特許申請によって輸出の利益を奪われかけたJREとしても (幸いにして7月23日の事故でキタイ国の悪辣な目論見は破産)、JRCのやり方を真似て有力な鉄道車両製造会社を囲い込み、技術・知識を集約した国際的収益力のある部門を作ろうとしているのでしょう。
 以上はあくまで素人の推測でしかありませんので、あれこれの突っ込みはご勘弁願いたいのですが、それにしても東急ファンのはしくれの素朴な感情としては……米国バッド社の技術とデザインを見事にアレンジして美しくシンプルなステンレスカーを生み出してきた東急車輌の商号が消えることに、時代を画する感慨と寂しさを禁じ得ないですね……。しかも、7000系改め7700系や8000系列がこれから加速度的に東急線上から姿を消して行こうとしている変わり目だけに……。
 あとそういえば、東急車輌構内で保存されているがためにコネがない部外者には撮影の機会が叶わないデハ5201とデハ7052につきましては、別の好ましい場所に移動希望……。電車とバスの博物館のような狭苦しい空間では困りますし、渋谷駅前のデハ5001のように輪切り短縮状態となってしまうのも困りものですが。