地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

香港加油!東鐵線の近車製SP1900形

2014-10-01 00:00:00 | 中国の鉄道


 香港が熱く燃えている。ごく当たり前の自由を守るために。
 そこで、主要なデモ会場となっている香港島の中心街を走る2階建てトラムをアップすることで、遠い日本からのささやかな応援としたいところではありますが、デジカメを導入してから一度もトラムを撮っていないことに気づきました (滝汗)。マクロレンズとライトボックスと三脚をセッティングしてお手軽スキャンをするのも、夜遅く帰宅した中では少々面倒臭い……。
 そこで、約3年半前に撮ったきり、マスクが個人的にイマイチなためアップしていなかった、東鐵線の新型車両(とはいっても登場から10年以上)であるSP1900形をアップしておきます。この車両は近車製ということで、広州まで向かう直通車の香港側車両ともども、実は何気に応援するべき存在ではあるのです。



 ここからは鉄道とは一切関係ない、政治がらみの超チラシの裏がかった話ですので、コメントはご遠慮下さい。
 そもそも香港は1842年から1997年まで英国の植民地であったため、中共やその御用メディア・学者は、「香港には民主はなかった。それを行政長官直接選挙でより高い次元で実現するのだから、我々こそ民主を与える存在だ」とぬかしております。しかし、香港には総督の政治を変える力はなかったものの、英国流の法の支配と自由はあったわけで……。それが一応中国返還後も特別行政区という名のもとで一応保たれてきたものの、このたび中共が行政長官普通選挙推進にあたり「行政長官はもとより何事も北京のいう通りにする愛国的存在でなければならない。北京に楯突くヤツは民主のフリをした破壊者で許せぬ」という方針を示したことで、香港の自由が失われると思った人々、とくに将来を担う若者が立ち上がったというのが今回の展開ということになります。
 しかし残念ながら、中共は大陸内部への波及を恐れて絶対に妥協しないでしょう。中共は「全ての決定権は北京の全人代にある」と吠えていますので、香港特別行政区そのものが取り消される可能性もあり、その前に大惨事にならないとは断言出来ません。香港が国際都市であることに鑑み、手荒なことはしないだろうという論評もあるようですが、中共が最近日本やベトナム・フィリピンに何をしたかを考えれば、それは些か楽観的に過ぎると思います。
 そんな恐れにもかかわらず人間の尊厳を守ろうとする香港人加油!!

 起て飢えたる者よ 今ぞ日は近し 
 醒めよ我が同胞(はらから) 暁は来ぬ
 暴虐の鎖断つ日 旗は血に燃えて 
 海を隔てつ我ら 腕(かいな)結び行く
 いざ戦わんいざ 奮い起ていざ 
 嗚呼インターナショナル 我らがもの

 この歌がこれほど、現存する世界最大の社会主義国家への抵抗の歌としてふさわしいとは、何という歴史の皮肉でしょうか。あの世の馬克斯先生と烈寧先生は、アンタらに共鳴した連中がかつてなく人間性を鎖で縛っていることにどう落とし前つけてくれるんですかねぇ? この歌の歌詞も、今や自由な海洋文明の共有しか人類の共存は有り得ないという観点から「旗を青く染め」と言い換えた方が良いのかも知れません。