
期せずしてスルポン・バンテン線客車鈍行の運行系統が激変を迎える直前の御名残プチ旅となったランカスビトゥンへの日帰り往復。ランカスビトゥンからの帰りはパルンパンジャンで途中下車し、まずはKRD改造の超腰高・地獄の乗り心地の通勤客車による長大編成を激写したわけですが、その後には、これまた期せずしてこの日最大のイベントに浮上した超豪華な乗り鉄タイムが待っていました。そう!103系によるマジャ~タナアバン間乗り通しです!! 以前記した、テンジョー駅で交換した究極の編成とは、僅か4+4=8連1本のみとなって孤軍奮闘を続ける103系のことだったのであります♪♪
ただ、KRD改造客車を撮った後パルンパンジャン駅に戻ると、一気にドカーッと豪雨が降り始め、しかもパルンパンジャン~マジャ間の複線の供用が始まっていないバンテン線では、夕方に近づくほどダイヤの乱れ幅が大きくなるわけで、定時で17:13発のマジャ行き103系がなかなか来ないのは冷や汗タラタラ。幸いにして12~3分ほどの遅れで103系が入線するのをホームで出迎えたときには「よっしゃ!」と思いましたが、今度の問題は……ここで交換するタナアバン行の快速ランカス・ジャヤが全然来ないため、雨が降りしきるホームに停車している間に次第に薄暗くなり始めてしまったという……。結局、パルンパンジャンを発車したのは本来マジャに到着する時刻に近い17時35分頃。「あ~あ、これじゃマジャでの駅撮りも暗くなっちまう」と気を揉みながらも、一応EOS 5D MⅡの能力を信じ、まずは帰宅客を載せてバンテンの大地を突っ走る103系の雰囲気を楽しんでみることにしました。

まずはパルンパンジャンからチレジットへ。タナアバンから結構遠く離れているにもかかわらず、車内は結構な立ち客の数。非常に駅間が離れていることもあり、賑わう車内と疾走する走行音は、大いに常磐快速時代を思い出させます♪ やがてチレジット駅手前の大カーブにさしかかり徐行……スモークフィルムを貼られた窓から夕暮れの風景を眺めるのは一苦労ですが (夕方には外がまだ明るくても真っ暗に見えます -_-;)、車輪を軋ませながら南国の暮れゆく田園地帯を悠然と走る103系……走行シーンを想像するだけでロマンを感じます。その後チレジット・ダル・テンジョーでどんどん客を落ろし、ティガラクサで前の方はついにガラガラに! (マジャで降りる客は駅舎前に移動式乗降台が置かれた編成中央部にまとめて乗っています) チコヤ通過ということもあり、猛然と加速した103系は……そう、夕方から夜にかけて取手方面から上野へ向かう15両編成の増結5両 (東武野田線5070系を楽しんだ帰りに何時乗ってもガラガラでした♪) というノリ!! いや~柏→松戸~北千住間をブッ壊れそうな音と揺れを出しながら疾走!という雰囲気を久しぶりに満喫しました……(*^^*)。
というわけで、マジャに到着後は速攻でCommet Cardをタッチし、何時になるか分からない発車時刻 (下りランカス・ジャヤと交換次第発車) に備えて、速攻で薄暮の中激写!! 三脚無しでも辛うじてこんな感じで撮れてしまうEOS 5D MⅡと手ぶれ補正の組み合わせ……偉大すぎます♪ そして、他でもなく電車運転区間でジャカルタから最遠の地であるマジャに、今こうして僅か1編成しかない103系で到達しているという、下手な宝くじ当籤よりも計り知れないほど貴重で鉄ヲタ冥利に尽きるひとときを全身でかみしめたのでありました……!!
そしていよいよ折り返し・タナアバン行発車!! マジャの駅舎から遠い位置の電動車(=空いている)の車端部に陣取り、又してもティガラクサまでの猛然とした走りにアツく酔いしれまくり……!! そしてこの先、スルポン=バンテン線で随所に現れる長い駅間ごとに、どうせ夜間のタナアバン行につき混むわけない車内でデンジャラス過ぎる走りにフィーバーしまくりだろ!!と、期待値はまさにマックスになる……はずでした。
ところが何と……ティガラクサで目の前にオッサンが一人乗ったと思ったら、テンジョーで彼の友人が乗ってきて (何でこうなるの……? それとも勤務を終えた国鉄職員??)、大音量の会話が始まってしまった……(激鬱)。その声量たるや、103系の激しいシャウトをかき消すほど……(どういうヤツやねん -_-メ)。仕方がないので隣の電動車に移ったところ……何で夜中なのに、うるせぇ○ソ○キを数人連れた家族連れがタナアバン行に乗ってるの……?? それでも、大音量オヤジ氏が乗り続けている隣の車両に比べればまだましであったため、しばらく耐えていました。すると……スルポンを過ぎても降りないどころか(内心「こいつらタナアバンまで乗る気かよ!」という悲嘆が!)、○ソ○キのおふざけが頂点に達しましたので、ついにスディマラで前方4両に移住することを決意! ところが不幸は立て続けに起こるもので……自分が立っていたドアーの位置はスディマラで構内横断踏切に当たってしまい、次のジュラン・マングまで移動はお預け……。ようやく前4両に移ってみると、マジャではそれなりに客がいたのに、いつの間にか客も減ってマッタリ静かな車内になっているではありませんか!
そこで、タナアバンまでの残り20分少々、末期ユニット窓車につき若草色の化粧板が残っている車内を眺め回しながら、改めて常磐快速または武蔵野線気分を心から満喫し、すっかりゴキゲンを回復してタナアバン到着! 再びスルポン方面へ向かう103系を、タナアバン駅の雑踏の中で改めて眺めつつ、「出来るだけ長生きして頑張れよ……!」と内心声をかけたのでした。