地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

新ヤンゴン熱鉄記 (22) ちほくCR70

2014-10-19 00:00:00 | ミャンマーの鉄道


 昨日は、都内某所の不動産管理業&模型店系中華料理店(こう記すと完全に明らか?)にて、いつもお世話になっております斎藤幹雄氏の、鉄道友の会「2014年・島秀雄記念優秀著作賞」受賞をお祝いする宴席が開催されまして、私も末席に連ねさせて頂くという光栄に与りました。いやー約3時間の宴のあいだ、秘蔵動画あり、絶妙なスピーチあり、そして濃厚過ぎる会話あり……。2時間飲み放題であったこともあり、ビールを飲み過ぎてしまいまして、二日酔いが心配です (^^;)。まずはお招き下さった斎藤様ならびに宴席の企画に関わられた方々、そしてお会いした皆様に心よりお礼申し上げます! m(^^)m
 さて、今回斎藤氏が受賞されるにあたり、直接の受賞理由となった出版物は、RP誌2013年5月号(横浜・川崎の鉄道特集)に掲載された「ミャンマーへ行った日本型気動車2013」とのことで、この記事はキハ183-2の高運転台が丸ごともがれてミンゲ工場に放置されているシーンがホラー映画の如き衝撃を引き起こしたのをはじめ (?^^;)、国鉄型DCを中心としてミャンマーに渡った車両の最新の生々しい姿を密着取材されたものであり、これはこれでフィールドワーカーとしての齋藤氏の面目躍如といった感があります。しかしそれ以上に、東南アジア全般に散らばっていった日本中古車両の全貌を早くから研究されて日本の鉄道趣味界全体(さらには鉄道業界)に多大な貢献をされてきたことが今回のご受賞の総合的意義ということになりましょう。私自身はと申しますと、斎藤氏の記事を拝見し、あるいはビンタンビールを片手に土産話を拝聴しながら「ハァハァ……アツ過ぎるぜ!」と鼻息が荒くなり、では実際どうなのかということで現地をサックリと訪れシャッターを切りまくって喜んでいるだけの一介のヲタに過ぎませんが、そんな見聞を通じて自分自身の視野が広がり、下世話な商売にもなにがしか活かしているのも確かですので、今回の御受賞は本当に目出度く嬉しく、心よりお慶び申し上げます! そして、今やますます多くの車両が東南アジアで第2の車生を送ろうとしていることが想定される中、斎藤氏の観察眼と筆がますますノリノリになられ、誌上を賑わせて下さることを祈念するばかりです。



 というわけで、3月に訪れた2度目のヤンゴンネタは、ここのところ環状線客車列車の千変万化ぶりに注力してきたところですが(私の場合、日本中古車両ネタに惹かれて何処かを訪れると、それまで全く見ず知らずの関係であったはずの現地流車両とその運行形態にも「ボロっ……でもそこが良い感じ♪」と浮気してしまい、結局何でもかんでも表面だけかじって極めて散漫な駄ブログ記事になるばかりです。笑)、たまには日本中古DCネタということで、ちほく高原鉄道CR70-2改めRBE2540をアップしてみましょう。個人的には大変恥ずかしながら、ちほく高原鉄道は一度も訪問しないまま廃線となってしまいまして (こんな未乗ネタで自虐に走る度に、元が半鋼製釣掛式電車小僧だったこともあり、オレって遠方の非電化三セクには冷たいな……ということを痛感させられます。滝汗)、陸別にある保存鉄道も未訪問ですので、ちほくの車両に乗って撮ったのは遠い熱帯のヤンゴンの地が初めてであります。
 とはいえ、「未乗だからこそこれに乗りたい、当たりたい」という強い願望まではなかったのも事実 (爆)。今年の3月頃は、コンピュータ大学運用が結構流動的で、毎日走っていた北のキハ48は1本目で来るのか2本目なのか、その場に居合わせないと分からず、もう1運用はインセインに配置され稼働可能な両運車×2の完全日替わり気まぐれメニューと化していました。そこで、「昨年と同様に夕方の1本目は軽快DCでやって来て、2本目が国鉄型で来るのだろうか」と期待しつつ線路市場駅で待ち構えていたところ、超番狂わせに直面……。1本目の軽快DCを撮って見送り、2本目の国鉄型DCを撮って乗る、という目論見は、まず1本目がキハ48でやって来たことによって破綻してしまったのでした……。というわけで、半分ガックリしながらも、まぁたまには軽快DCに乗るのも良いだろう……と思いつつ、続行でやって来たRBE2540に乗ったところ、これが意外にもなかなか良い♪ 車体切り下げ工事によって窓の位置も下がった結果、何やらJRCのキハ85に乗っているかのような「下方向へのワイドビュー感」を楽しめましたし、エンジン音も力強くて安心感がありました。しかも、翌日リベンジで北のキハ48に乗ったところ(しかもちゃんと2本目で来たという……)、下回りが酷使でイカれて「ブスッ!ブスッ!」という不穏な音が数秒に1回響いていましたし、キハ181はキハ181で先頭車のデッキに立ちドアを全開にしなければ豪快なエンジン音を楽しむことなど望むべくもないということで (→真っ昼間のクーラー効きまくり車内は一大ピクニック会場 -_-;)、音鉄的観点からみてちほくに乗ったのがベストであるという意外な訪問結果に終わったのでありました……(^^;
 そんなRBE2540、地方からのヤンゴン出戻り組ということで、ミャンマー国鉄は今後も部品を調達次第、地方で酷使しイカレた車両をヤンゴンに呼び戻して徹底修理を加え、末永く使って行きたいという方針を持っていることが良く分かる典型的事例と言えましょう。
 なお、どーでも良いことかも知れませんが、正面の貫通扉を開けて○ンコ座りしながら涼んでいるヤツ……それ自体はまだしも、顔の前で腕を組んで日射しを避けているのは目立つから止めてくれよ……(鬱)。