地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

江ノ電の日台友好記念電車・2連姿を撮る

2014-10-23 00:00:00 | 地方民鉄 (東海道)


 江ノ電と台湾鉄路管理局の交流協定による一日乗車券無料進呈キャンペーンは、昨年4月に始まって以来好評のうちに推移し、少なくとも来年春まで期間が延長されている他、既に双方の駅にて無料交換した客は4000名を超えるとか。江ノ電を利用した人が必ずしも期間内に平渓線に乗ろうとするわけではなく、逆もまた然りですから、これは意外と結構な数字なのではないかと思われますし、少なくとも宣伝効果としては絶大なものがあるのは間違いないでしょう。
 そんな交流を記念したラッピング電車が江ノ電で運行されていることにつきましては、登場間もない頃に早速撮った姿を7月26日記事でご紹介しましたが、出来れば他の色の2連を交えたかたちではなく単独2連を撮ってみたいと思うのも人情というものです (んなこたぁない? ^^;)。そこで、先日とある所要で閑散時間帯の江ノ電沿線を訪れた際、日台友好ラッピングが来ないかなぁ~と期待していたところ、見事にやって来てくれました♪



 鎌倉に向かった日台友好ラッピング編成を、今度は併用軌道区間でバッチリ決めたいぞ……と思い、腰越駅の発車シーンを待ち構えてはみたものの、しまった!このアングルではどのみち後ろが切れますので、2連なのか4連なのか分かりゃしない……(滝汗)。まぁ、後追いではっきりと2連が併用軌道を走っているかのように撮影していますので良しとしますが……(→藤沢から戻って来るのを待っていれば良かったのかも知れませんが、別の野暮用のためそこまでの時間的余裕なし ^^;)。
 なお、このときの大本命は、紫色一色に化けた嵐電号でしたが、残念ながら閑散時間帯ということで極楽寺で寝ているモード。既に、側面にキャラクターラッピングが貼られ、正面にもHM掲示の準備がなされているようですので、あ~あ、紫一色を撮りそびれてしまいました……(^^;)。なお個人的には、嵐電のモボ610/620/630やモボ2000には紫は似合わんなぁ~と思うのですが、江ノ電1000系列には意外にも紫が似合っているように思われるのは気のせいでしょうか?

新ヤンゴン熱鉄記 (23) 一般客車近郊客レ1

2014-10-22 00:30:00 | ミャンマーの鉄道


 ヤンゴン環状線の特別車のうち、ロングシート新型客車は何とも割に合わない存在である、というのが傍観者的外国人鉄ヲタである私の正直な印象であるのですが、そんな思いをさらに倍加させた理由を思い出しました。ヤンゴン地区のローカル客レとして、全車状態の良い急行用ボックスシート車を使用した編成も走っているからです!
 この編成は基本的に固定運用であり、しかも環状線には全く入らず、もっぱらヤンゴン中央駅からマンダレー本線方向に向かい、トウチャウカレーで折り返すか、さらにダゴン大学・ヤワッタージー・オーコポスまで走るスジに入っています。この手のマンダレー本線系統近郊鈍行は、環状線客車が入る運用・東方紅21+RBTが入る運用・日本中古DCが入る運用といろいろありますが、その中でもこの一般客車5連運用は格段に風格があるように思われます。というわけで、来れば必ず撮る……と申しますか、わざわざこの運用に合わせてカメラを構えた次第です♪



 そして実はこの運用……昨年訪問した際には、如何にも全車ミャンマー国内の各地のローカル運用で散々使い古されたものをかき集めたような、ウルトラスーパーボロ客車の寄せ集めで運行されており、ヤンゴン中央駅に停車中の雰囲気はそれこそ鬼気迫る凄絶なものがありましたが、撮っているぶんには最高にマニアックな列車でありました (笑)。だからこそ先述の通り、このスジに合わせて撮影地に向かったりもしたのですが、全車状態の良い急行客車に置き換えられている光景にとてつもないショックを受け、そして「この置き換え後の姿もやはりマニアック過ぎる」というわけで猛烈に気合いを入れて撮った次第 (爆)。ええ……誰が何と言おうと、日本中古DCを除けば、この編成こそヤンゴンに顔を出すローカル列車の中では白眉の存在です♪ たまたまかも知れませんが、連日この運用の牽引を担当していたDF1259の塗装も実に引き締まってイケメンな雰囲気ですし♪♪
 というわけで、この列車と日本中古DC非冷房車が同じ運賃であるというのはまぁ納得が行きますし、死ぬほど乗り心地が悪いRBTと同じ運賃であるというのは大いなるサービスであると思うものの、この列車よりも環状線ロングシート新型特別車の方が運賃が高いというのは何とも解せない話であります。それだけに、早く新型ロングシート特別車の格下げカモーン! (^^;

バンテン鉄道散歩 (5) 恐怖のアリンアリン

2014-10-21 00:00:00 | インドネシアの鉄道

 
 祝!ジョコウィ・インドネシア新大統領(クリーンな改革志向)就任……ということで、ジャカルタからバンテン州に日帰りで出掛けた際の画像の続きです。
 前回ご紹介した超腰高な通勤客車は、その姿を見ただけでも即座に驚異の極悪乗り心地を思い出して戦慄が走るものですが、今回のランカスへのミニ・エクスカーションでは、それを上回る超極悪な風貌の客車を激写 (?) しました。それがこちら……超腰高通勤客車を流用した乗車禁止客車「Aling Aling」です!
 インドネシア鉄道では、数年前に発生した列車同士の衝突事故で機関車の次位の客車が大きく破損し、多数の死傷者が出たことへの反省から、機関車の次位の客車は乗車禁止とする措置を採っています (但しスカブミ線など、本数が少なく速度もトロい路線ではこの措置は採られず)。そこで、電源車や荷物車が連結されない側の編成端には、冷房改造工事から外れた2・3等車が連結されているのを眼にしますが、これが要するに「Aling Aling」になります。その意味をGoogle翻訳にかけると「ファサード」ということで、仮の先頭・外郭のような位置づけなのでしょう。



 そんなAling Aling、中には余剰3等車の窓を塞いで急行荷物列車と同じ緑色に塗った存在もありますが、一応大きな荷物用扉が新設されていますので、その気になれば荷物車として使う気満々 (実際荷物を載せている場合も?) かと思われます。しかし……ランカスで目撃した車両はスゴかった! DC改造超腰高通勤客車の全ての窓を塞ぎ、扉も1ヵ所を残して溶接で埋め、荷物車に転用するつもりも全くなく、ただ単にAling Aling専用と割り切っているという……。その証拠に、側面には「Kereta Aling Aling / Tidak untuk penumpang」 (アリンアリン車。旅客のためのものではありません) というステッカーが! そのくせ、車番には荷物車を指すB (Balang)ではなくK3 (K=Kerasで3等車の意) とあり、あくまで3等車扱いという図太さ……。これほど通気性ゼロな客車を眼にすれば、どれほど百戦錬磨なインドネシア人利用客も絶対に乗ろうとは思わないでしょうが、敢えて我慢乗車大会にチャレンジしようという強者募集中……(んなわけない ^^;)。
 でもまぁ、客車鈍行の運用減により、こんなシロモノも多分いち早く廃車となってしまうのでしょうか? 否、既にAling Aling化改造済みということで、他の路線の優等列車などに転用されるとしたら結構スゴいかも……。

薫風のえちぜん鉄道 (1) 6100形重連

2014-10-20 00:00:00 | 地方民鉄 (中京北陸)


 間もなく来年春に新幹線開通する北陸には、主要都市ごとにイキが良く話題性に富んだ民鉄が散らばっており耳目を愉しませてくれますが、早いもので新規開業から約10年が経過したえちぜん鉄道の躍進ぶりはとりわけ注目に値するところでしょう。京福福井から全車非冷房の241・251型や3001型はそもそも継承せず、一応引き継いだ元阪神ボディ軍団を次第に廃車に追いやって面目を一新……! しかも塗装は際だって印象的かつ美しく、日中はアテンダントサービスを採り入れて他の地方民鉄の範となり……。また、JR特急利用客の便宜に応えて早朝に増発するといった、きめの細かいサービスも注目されるところです。その結果、利用客も漸次増加しつつあるとのことで、実に御同慶の限り、いつ訪れても気持ちの良い印象を受ける鉄道のひとつとなったように思います♪
 ただ、遠来の出張ついで鉄の哀しさか、これまでえち鉄を撮影したのは福井~東古市&三国港復活直後(ブレーキがらみの問題で2連厳守となった2101型が日中も運転)を除けば、日中の6101型単行や朝の福井口界隈をゆく2連を撮ったのみで、郊外の広々とした空間でラッシュアワーの2連を撮影する経験を欠いてきました。



 そこで、去る5月に京都出張の用務を終えたのち、最終のサンダーバードに乗って一気に福井にワープ! 駅前の○横インでほとんど仮眠に過ぎない程度に横になったのち、翌朝の三国港行初電の客となりまして、前パンを2つ振り上げて力走する6101型のラッシュアワー2連を激写することにしました。 
 とはいえ、事前にほとんど予備知識を学習・研究するヒマがなく、中角を発車して「をっ、何かイイ感じの線路沿いだな……」と思うや否や猛加速モードに (滝汗)。ひたすら爆走した挙げ句、一年に一度貸し切り列車が停まるだけの男子禁制駅 (爆) を豪快に飛ばした後、ようやく鷲塚針原に到着……。すぐに福井行が来るわけでもなく、仕方なく線路から遠くない道をひたすらカンでたどってようやく良い感じのスポットに戻って来ました。こりゃぁ朝っぱらから軽くハイキング気分だぜ……ハァハァ。
 とまぁこんな感じで体温が上がってしまったものの、見渡す限り爽やかな初夏の田園風景の中で電車を待つのは心地良いものです☆ そして間もなくお待ちかね、2連頻繁運転アワーに! 愛環車は余り人気が集まらない存在かも知れませんが、鋼製3扉セミクロス前パンというスペックは何気にハードコアな魅力があると思う私は、ファインダーを覗きながら思わず「サイコーだぜ!」と叫んでしまったのでした♪ 後追いですが……(汗)。
 しかし、それでもこれは本命ではありません (続く ^^;;)。また本命が増えた結果、三国芦原線での撮影中、6100形の2連が来たのは一回だけでしたので、もう1カットは単行の回送をアップすることにします (^^;)。

新ヤンゴン熱鉄記 (22) ちほくCR70

2014-10-19 00:00:00 | ミャンマーの鉄道


 昨日は、都内某所の不動産管理業&模型店系中華料理店(こう記すと完全に明らか?)にて、いつもお世話になっております斎藤幹雄氏の、鉄道友の会「2014年・島秀雄記念優秀著作賞」受賞をお祝いする宴席が開催されまして、私も末席に連ねさせて頂くという光栄に与りました。いやー約3時間の宴のあいだ、秘蔵動画あり、絶妙なスピーチあり、そして濃厚過ぎる会話あり……。2時間飲み放題であったこともあり、ビールを飲み過ぎてしまいまして、二日酔いが心配です (^^;)。まずはお招き下さった斎藤様ならびに宴席の企画に関わられた方々、そしてお会いした皆様に心よりお礼申し上げます! m(^^)m
 さて、今回斎藤氏が受賞されるにあたり、直接の受賞理由となった出版物は、RP誌2013年5月号(横浜・川崎の鉄道特集)に掲載された「ミャンマーへ行った日本型気動車2013」とのことで、この記事はキハ183-2の高運転台が丸ごともがれてミンゲ工場に放置されているシーンがホラー映画の如き衝撃を引き起こしたのをはじめ (?^^;)、国鉄型DCを中心としてミャンマーに渡った車両の最新の生々しい姿を密着取材されたものであり、これはこれでフィールドワーカーとしての齋藤氏の面目躍如といった感があります。しかしそれ以上に、東南アジア全般に散らばっていった日本中古車両の全貌を早くから研究されて日本の鉄道趣味界全体(さらには鉄道業界)に多大な貢献をされてきたことが今回のご受賞の総合的意義ということになりましょう。私自身はと申しますと、斎藤氏の記事を拝見し、あるいはビンタンビールを片手に土産話を拝聴しながら「ハァハァ……アツ過ぎるぜ!」と鼻息が荒くなり、では実際どうなのかということで現地をサックリと訪れシャッターを切りまくって喜んでいるだけの一介のヲタに過ぎませんが、そんな見聞を通じて自分自身の視野が広がり、下世話な商売にもなにがしか活かしているのも確かですので、今回の御受賞は本当に目出度く嬉しく、心よりお慶び申し上げます! そして、今やますます多くの車両が東南アジアで第2の車生を送ろうとしていることが想定される中、斎藤氏の観察眼と筆がますますノリノリになられ、誌上を賑わせて下さることを祈念するばかりです。



 というわけで、3月に訪れた2度目のヤンゴンネタは、ここのところ環状線客車列車の千変万化ぶりに注力してきたところですが(私の場合、日本中古車両ネタに惹かれて何処かを訪れると、それまで全く見ず知らずの関係であったはずの現地流車両とその運行形態にも「ボロっ……でもそこが良い感じ♪」と浮気してしまい、結局何でもかんでも表面だけかじって極めて散漫な駄ブログ記事になるばかりです。笑)、たまには日本中古DCネタということで、ちほく高原鉄道CR70-2改めRBE2540をアップしてみましょう。個人的には大変恥ずかしながら、ちほく高原鉄道は一度も訪問しないまま廃線となってしまいまして (こんな未乗ネタで自虐に走る度に、元が半鋼製釣掛式電車小僧だったこともあり、オレって遠方の非電化三セクには冷たいな……ということを痛感させられます。滝汗)、陸別にある保存鉄道も未訪問ですので、ちほくの車両に乗って撮ったのは遠い熱帯のヤンゴンの地が初めてであります。
 とはいえ、「未乗だからこそこれに乗りたい、当たりたい」という強い願望まではなかったのも事実 (爆)。今年の3月頃は、コンピュータ大学運用が結構流動的で、毎日走っていた北のキハ48は1本目で来るのか2本目なのか、その場に居合わせないと分からず、もう1運用はインセインに配置され稼働可能な両運車×2の完全日替わり気まぐれメニューと化していました。そこで、「昨年と同様に夕方の1本目は軽快DCでやって来て、2本目が国鉄型で来るのだろうか」と期待しつつ線路市場駅で待ち構えていたところ、超番狂わせに直面……。1本目の軽快DCを撮って見送り、2本目の国鉄型DCを撮って乗る、という目論見は、まず1本目がキハ48でやって来たことによって破綻してしまったのでした……。というわけで、半分ガックリしながらも、まぁたまには軽快DCに乗るのも良いだろう……と思いつつ、続行でやって来たRBE2540に乗ったところ、これが意外にもなかなか良い♪ 車体切り下げ工事によって窓の位置も下がった結果、何やらJRCのキハ85に乗っているかのような「下方向へのワイドビュー感」を楽しめましたし、エンジン音も力強くて安心感がありました。しかも、翌日リベンジで北のキハ48に乗ったところ(しかもちゃんと2本目で来たという……)、下回りが酷使でイカれて「ブスッ!ブスッ!」という不穏な音が数秒に1回響いていましたし、キハ181はキハ181で先頭車のデッキに立ちドアを全開にしなければ豪快なエンジン音を楽しむことなど望むべくもないということで (→真っ昼間のクーラー効きまくり車内は一大ピクニック会場 -_-;)、音鉄的観点からみてちほくに乗ったのがベストであるという意外な訪問結果に終わったのでありました……(^^;
 そんなRBE2540、地方からのヤンゴン出戻り組ということで、ミャンマー国鉄は今後も部品を調達次第、地方で酷使しイカレた車両をヤンゴンに呼び戻して徹底修理を加え、末永く使って行きたいという方針を持っていることが良く分かる典型的事例と言えましょう。
 なお、どーでも良いことかも知れませんが、正面の貫通扉を開けて○ンコ座りしながら涼んでいるヤツ……それ自体はまだしも、顔の前で腕を組んで日射しを避けているのは目立つから止めてくれよ……(鬱)。