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ミステリ感想-『QED ~Ventus~鎌倉の闇』高田崇史

2006年01月21日 | ミステリ感想
~あらすじ~
鎌倉をそぞろ歩く奈々、沙織の棚旗姉妹に、桑原崇が説く鎌倉の真実。
源三代にまつわる謎の答えが、闇の中に白く浮かび立つ。
殺人事件もちょっとだけあるよ!


~感想~
「Ventus」シリーズは、ミステリらしさをいさぎよく削ぎ落とし、紀行文さながらの作風にしてしまった。
殺人事件は刺身のツマ程度の飾りに過ぎず、主眼はあくまでも「歴史の闇に埋もれた鎌倉の真実」。
鎌倉時代に興味があるか否かが、この作品を楽しめるか否かの分かれ目となるだろう。
あっと驚く歴史の新事実はないが、またひと味違った視点で鎌倉時代を眺められるはず。
『新・平家物語』吉川英治著 をまた読みたくなった。


06.1.21
評価:★★☆ 5
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