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小金沢ライブラリー

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ミステリ感想-『羊の秘』霞流一

2007年12月09日 | ミステリ感想
~あらすじ~
ミイラのように全身を覆う白い紙、口には矢印形の磁石……。土蔵に横たわった謎だらけの死体。事件の周辺で次々と見つかる羊の暗合。
絞殺された男は夢を表現するグループの一員であり、かつて会員の少女が、謎の羊男の写真を残して自殺していた……。


~感想~
ふくらむぞドリーム! 燃え尽きるほどフレーム! 響け、地底のスクリーム!

ジョジョファンのはしくれとしては、この法月綸太郎の推薦文句を紹介すれば他に言うことはないのだが、いちおう蛇足を。
本書は動物をテーマに据えた「獣道ミステリ」の一作であり、どこを切っても羊の顔が出てくる金太郎飴さながらの羊ミステリである。
作者ならではの羊ウンチクの数々とバカトリックは期待通りで、お楽しみの「霞おにいさんの死体でできるかな?のコーナー」……もとい物理トリックもあいかわらずのすさまじさで、「Aerial Hit Bonus!!」とか飛びだしそうな光景はやはり刻命館を思い出させる。今回は何ヒットコンボですか?
「霞ミステリが読みたい」という禁断症状に陥った患者にはうってつけの一冊といえよう。


07.12.9
評価:★★★☆ 7
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