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ミステリ感想-『むかし僕が死んだ家』東野圭吾

2007年12月27日 | ミステリ感想
~あらすじ~
7年前に別れた恋人・沙也加には幼いころの記憶がなかった。
私は彼女の記憶を取り戻すため、彼女の父親が密かに通っていたという謎の家を訪れた。
それは人里離れた山奥に立つ異国調の白い小さな廃屋だった。そこで沙也加を待ちうける真実とは……。


~感想~
いわゆる脱出系アドベンチャーゲームや元祖バイオハザードを思わせる廃屋探索ミステリ。
謎めいた意匠の数々とよみがえる記憶はどう結びつくのか、最後まで一息に読ませてくれる。
明かされる真相は予想の範疇を出ないが、最後の一ページまで端正に整った佳作である。
こう言えるほど数は読んでいないのだが東野圭吾の代表作に挙げられるだろう。
なお文庫版の解説はなんら予告なしに最悪のネタバレを連発しているので、くれぐれも事前に読まないようご注意あれ。
解説者も同じ作家だろうになにを考えているのやら、ささやかな悪意すら感じられてならない。


07.12.27
評価:★★★★ 8
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