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ミステリ感想-『百物語』輪渡颯介

2008年07月11日 | ミステリ感想
~あらすじ~
修行中の甚十郎は、兄弟子に頼まれ和泉屋で行われる百物語会にしぶしぶ顔を出す。
明け方、百話目を話しおえた和泉屋がこつ然と姿を消し、参加者の一人が殺された。事件の手がかりは百物語の中に?
怖がりの甚十郎と、怪談と酒を愛する孤高の剣豪・左門が謎に挑む。


~感想~
待ってましたの第二作。怪談はうまさを増し、ミステリ技巧もさらに腕を上げた。
デビュー二作目にしてこの安定感はただごとではない。
怪談は謎と真相と密接にからみ合い、しかも手がかりとなる百物語を豊かな手管でいくつも語ってくれるサービスぶり。
時代小説とミステリの幸せな結婚は蜜月が続いている。


08.7.11
評価:★★★☆ 7
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