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映画感想―『ヒックとドラゴン』

2011年02月11日 | 映画感想
~あらすじ~
バイキングの少年ヒックが出会った思いがけない友達、それは傷ついて飛べなくなったドラゴンのトゥースだった。
バイキングとドラゴンは昔から敵同士。しかしヒックとトゥースの間にはいつしか友情が芽生えていく。
それは、バイキングの世界をも変えてしまう奇跡の幕開けだった……。

~感想~
なにが優れているのかと問われれば悩んでしまうほど、取り立てて優れた面はない。
しかし欠点が一つでもあるかと問われれば、文化の違いによる「キャラがかわいくない」という一点さえ除けば、ただの一つも欠点はないと言い切れる。
話によると、人間は吉事が多いことよりも、凶事が少ないことをより幸福に思うそうで、欠点を決定的に排除していったことが、好印象につながったのだろうか。
などと小難しく考える必要はないほどに、王道を往くストーリーは単純明快にして、要所を押さえたものであり、子供から大人まで全年齢を満足させることうけあい。
躍動感あふれるバトル、魅力的なキャラ、卓越した世界観と全てがそろっており、全く飽きさせない。
すこしも話題になっていない、シリーズ物でもない海外CGアニメのため、よほどのことがなければ自発的に鑑賞することはないだろうが、一見の価値のある良作である。

~余談~
日本で流されたCMは、ドラゴンの名前にちなんでオードリーの春日が「トゥース!」を連呼するだけという、広報担当に焼き土下座を強いたくなるほど絶望的なもので、作品の宣伝に逆ベクトルで貢献したことは間違いない。いっぺん死んだほうがいいんじゃないだろうか。


評価:★★★★☆ 9
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