小金沢ライブラリー

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このミス2011についてなんやかや

2011年12月11日 | ミステリ界隈
01.「ジェノサイド」高野和明
02.「折れた竜骨」米澤穂信
03.「開かせていただき光栄です」皆川博子
04.「絆回廊 新宿鮫X」大沢在昌
05.「ユリゴコロ」沼田まほかる
06.「消失グラデーション」長沢樹
07.「メルカトルかく語りき」麻耶雄嵩
08.「警官の条件」佐々木譲
09.「心に雹の降りしきる」香納諒一
09.「機龍警察 自爆条項」月村了衛
11.「民宿雪国」樋口毅宏
12.「11 eleven」津原泰水
13.「水底フェスタ」辻村深月
14.「転迷 隠蔽捜査4」今野敏
15.「私たちが星座を盗んだ理由」北山猛邦
16.「引 ENGINE」矢作俊彦
17.「桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活」奥泉光
17.「鍵のかかった部屋」貴志祐介
19.「オーダーメイド殺人クラブ」辻村深月
20.「麒麟の翼」東野圭吾


1位は前評判通りに「ジェノサイド」が獲得。乱歩賞にしてデビュー作「13階段」以来、鳴かず飛ばずだった作者がついに一発かました。
2位には私的ランキングで1位につけた「折れた竜骨」が。本ミスでは1位となっており、やはり年度代表作にふさわしい。
皆川博子、大沢在昌と常連がつづいて、6位には横溝賞から初のランクインとなる長沢樹が。たしかに評判は良かった。読んでおくべきだったか。
7位は本ミスと私的ランキングで2位となった「メルカトルかく語りき」。趣向が趣向だけに賛否両論かと思われたが、あれだけのことをやってのけたら高順位も当然だろう。
11位以下にはだいたい常連が並ぶ中、北山猛邦が初ランクイン。個人的にもイチオシしていたのでうれしいところ。かつては欠かさず読んでいた辻村深月が、目を離した隙にブレイクしたのは不覚だったが。また読み始めるか……。
貴志祐介の(ゲームブックを除き)著作が全てランキングか賞に絡むという記録がまだ続いたことにも言及しておこう。あまり話題になっていないが超すごいぞ。

しかしこうして見渡してみると、今年はいわゆる「広義のミステリ」が多く、本格ミステリと呼べるのは半分にも満たない。本格バカにとっては不作の一年だったと言わざるを得ないだろう。

あとはMS先生にざまあみろと元ファンとして個人的に言っておきたい。
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