小金沢ライブラリー

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今週のキン肉マン #328 七色の痩身男!!

2020年11月09日 | 今週のキン肉マン
・明らかにプリズマンが真の姿になるタイトル
・なんだよこのタイトル
・プリズマン(しんのすがた)ちょっとかわいすぎない?
・これ何ポケモン?
・ソーサーではなく初手から手裏剣を出す知性
・バイコーンさん当たるなww
・余裕こいてたら当たったんじゃなくて平気そうだから当たってやったと思いたい
・プリズマンの高すぎる超人強度に切り込む
・神は一律9999万パワー設定が明らかに
・プリズマンに知性があると思ってるのはジェロニモだけ
・この試合に必要な観客だよジェロニモは
・「ひどいズラ!」ww
・「すごいおなか!」以来の迷言
・超人ではないなら粛清対象ではないので思いっきり気を取られるバイコーンさん
・そういうとこだぞ
・ブロッケンとの対戦経験を突然活かすプリズマン
・手が鋭利な刃物の超人がチョップしたらベルリンの赤い雨になるのお手軽すぎる
・踏み砕くとか言い出したからまた女王様に見えてきた
・ヒッ!となったらとっさに超人絶滅光線出す奴は嫌すぎるwwww
・効いた!?じゃないんだよwwww
・なんらかの方法で効く展開は予想してたがおびえて思わず撃ったら効いちゃう展開は予想できるかww
・追い詰められて効かないとわかりきってるビーム出す超人に知性なんてあってたまるか
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ミステリ感想-『蝉かえる』櫻田智也

2020年11月06日 | ミステリ感想
~収録作品とあらすじ~
16年前、災害ボランティアの男性が見かけたのは行方不明の少女の幽霊なのか…蝉かえる
団地で起こった傷害事件と交通事故。2つの被害者と事件をつなぐ意外な関係は…コマチグモ
ペンションを訪れた中東からの来客。スカラベのペンダントをした心優しき彼は翌朝に…彼方の甲虫
雑誌編集長のもとに届いた常連投稿者の少年からの一報。かつて彼が指導したライターが行方不明になったといい…ホタル計画
南スーダンから帰国した魞沢の旧友はツェツェバエのサナギを持ち帰り…サブサハラの蠅

2020年日本推理作家協会賞短編候補(コマチグモ)


~感想~
昆虫マニアの魞沢泉(えりさわ・せん)が各地で出会った人々と事件の数々を描く短編集。
連作ではないが前の話の結末が後から出てくるので注意。
日常の謎に分類するには人死にが多いが、飄々として浮世離れした魞沢が雰囲気を和らげる。
出版社は「ホワットダニットってどんなミステリ? その答えは本書を読めばわかります。ブラウン神父、亜愛一郎に続く“とぼけた切れ者”名探偵」と大上段に振りかぶった宣伝でかえって読者を遠ざけてしまっているが、なんとおおむね同意できる。
自分はかの梓崎優「叫びと祈り」クラスと評判を聞き読んだのだが、決して誇大表現ではなく、このミス・文春2冠を制した米澤穂信「満願」にもある面で比肩しうる傑作である。
ただブラウン神父、亜愛一郎とは作風もキャラもだいぶかけ離れていると思う。

冒頭に置かれた表題作「蝉かえる」からして「密室状況で消失した少女の幽霊」という本格ド真ん中の謎で、それがありがちな目線トリック(※あれこれ細工して目撃者の目線から隠しているだけのつまらない密室トリック。造語)ではなく心理・動機面から成立しているのが面白い。真相開示から結末も単なる種明かしではなく余韻を残すもので、表題作になるのも納得。

続く「コマチグモ」も「被害者はなぜ○○を放って現場から疾走し交通事故に遭ったのか?」という魅力的な謎が描かれる。これも謎の解かれ方が奇抜かつ見事で、日本推理作家協会賞候補に上がったのもやはり納得。

ところが表題作と協会賞候補を余裕で上回ってくるのが書き下ろしの残り3編なのだからすごい。
「彼方の甲虫」は「なぜ熱心な信者が教義で禁じられた行為をしたのか?」という謎が、何も起こっていなかったはずの日常描写に紛れていた伏線の山から立ち上がる逆転の論理で解かれる、それこそブラウン神父、亜愛一郎の風格ある傑作。

「ホタル計画」が最も好みで、失踪した旧友をすさまじくフットワークの軽い編集長が追跡し、調査の過程でつかんだ情報のほとんど全てがある一つの真実に収斂していく。しかもそこにこれを連作短編集の4編目に置くのかというある仕掛けまで凝らされる。

「サブサハラの蠅」は正直、真相はほとんど丸わかりなのだが、一気に海外まで足を伸ばし「叫びと祈り」や「満願」のような作品世界の拡大を感じさせ、今後の期待がふくらむ一編で、掉尾を飾るにふさわしい。

総じて類例の少ないホワットダニットでありながら、これが最も重要な点だが、事件も謎も結末も物語も、いずれも叙情的な切なさや物悲しさが漂う空気感が魅力的で、一読忘れ得ぬ作品ばかりである。
そこに加えてホワットダニットと本格ミステリ的な謎、そして納得の解決が付けられるのだから、デビュー2作目とはとても思えない、独自の作風が確立されている。
知名度の点でだいぶハンデがあるが、このミスで良い所まで行って、読者が増えることを切に願いたい。


20.11.1
評価:★★★★☆ 9
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ミステリ感想-『ワトソン力』大山誠一郎

2020年11月05日 | ミステリ感想
~あらすじ~
警視庁捜査一課の和戸宋志は、周囲の人々の推理力を底上げする特殊能力を持ち、彼はそれを「ワトソン力」と名付けていた。
和戸が公私に渡り巻き込まれる数々の事件を、「ワトソン力」で周囲の人々が解決していく。


~感想~
大山誠一郎といえばもともと小説として成立する最低限の描写に留め、余分な情報が出てきたら100%伏線という、いわゆるパズラーに特化した作風だが、そこにもう一捻り加えて、必要最低限の描写で多重解決や推理合戦を書けるようにしたのが、本作である。
ワトスン力は球状の半径20メートルと効果範囲まで定められた、まさに特殊能力というかSCPのような設定ながら、過去作の「密室蒐集家」では時代を超えて探偵役が空中から湧き出るように登場したり、ドラマ化もされた「アリバイ崩し承ります」は5千円ぽっきりで推理を請け負う謎の美女が存在したりと、よくよく考えたら無茶さでは大差ない。
むしろワトスン力は密室やアリバイ崩しに限らずあらゆる事件への適応力があるため、フーダニットやホワイダニット、作中作すらも本作では扱われ、しかも今回の探偵役は誰か?という仕掛けまで凝らされと、幅広い謎を描けるため汎用性が高い。

探偵役がなぜ推理力に優れているのかという背景を描く必要すら無いため、現場に容疑者が揃い、簡単な外見とプロフィールが記されたらさっさと事件が起こり、間髪入れず推理が始まるという無駄を完全に省いた構成で、わずか264ページで7+1話もの多彩な事件が描かれるのも良いところ。作者はまるで水を得た魚のようにいきいきと切れの良いパズラーを繰り出し続ける。

連作短編集としてのトリックもいちおうあるが、おまけ程度のもので、ページもさして割かれないが、こちらは本編とは毛色が違いこれはこれで面白い。
総じて作者が自身の長所を存分に発揮できる素晴らしい仕組みを思いついた良作である。


20.10.28
評価:★★★☆ 7
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今週のキン肉マン #327 スフィンクスのお膝元!!

2020年11月02日 | 今週のキン肉マン
・知性チームの実力者「オレは歴史に興味ねぇ」
・知っているのか雷電…テリーマン!
・気づいてなかったプリズマン
・スフィンクスを破壊する応募超人たちww
・愚者超人呼ばわりされる応募超人
・そういえばナポレオンも時間超人なのでどっちにしろ愚者超人の仕業
・やっぱり効かないレインボーシャワー
・そりゃザ・マンがバリア張って始祖たち守ってたもんな
・レインボーシャワーが効かない!?で回またぎしないのはテンポ良い
・サンシャインみたいに砕けてサンシャインみたいに回またいだ!
・まああれはオーバーボディなので無事なんだけど
・でも次回キャンパスソーサー・手裏剣出した後にやることあるのだろうか
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11月の新刊情報

2020年11月01日 | ミステリ界隈
10月22日 光文社
岡田秀文 首イラズ


6日 徳間文庫
北森鴻 狐罠 ※復刊
近藤史恵 三つの名を持つ犬 ※新装版

10日 角川書店
月村了衛 白日

10日 光文社文庫
東野圭吾 美しき凶器 ※新装版

11日 講談社
西尾維新 人類最強のヴェネチア

18日 幻冬舎
大沢在昌 冬の狩人

20日 小学館
真梨幸子 聖女か悪女

21日 新潮文庫
宇佐美まこと 角の生えた帽子
麻耶雄嵩 友達以上探偵未満
三津田信三 魔邸
歌野晶午 誘拐リフレイン ※コモリと子守り 改題
貴志祐介 ミステリークロック ※4編しかない単行本をわざわざ分冊
貴志祐介 コロッサスの鉤爪 ※上同

28日 東京創元社
方丈貴恵 孤島の来訪者
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