東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

勝者が敗者を裁けるか:承前

2014-12-27 11:02:54 | 政治(内政、外交、軍事)
「事後法によって裁くことが近代法に背馳することは論をまたない」

「係争当事者が裁判官になる裁判はあり得ない。無効である。茶番である。東京裁判はたとえば、民事裁判で係争中の一方の当事者が裁判官になるのと同じである。戦勝国が敗戦国を裁くのは茶番以外のなにものでもない」

「アメリカ等はこのような批判を予想してかインド等の中立(的)国を裁判官に加えたが、皮肉なことにそのインドのパール判事は日本を無罪とした」

「言論の自由は必須である。弁護人の権利が保障され、弁論活動が暴力によって妨げられないのが裁判の公正を担保する必須条件である。なるほど東京裁判にも弁護人はいた。しかし、ことごとく、戦勝国に都合の悪いことをいうとたちまち『弁士中止』の号令が勝者からかかる。弁護士はいなかったも同然であった」

「日本は東京裁判の判決、同執行を昭和二十三年『受け入れた』。受け入れる或は服従する意外に道はあったのか、敗者として。ない、金輪際なかった」

「昭和二十七年、日本政府はサンフランシスコ講和条約で東京裁判に異をとなえないことに同意した。同意しなければ独立できなかった」

「紛争において同意というのは、不同意や外のオプションを採れる状況でいうことであり、正確には日本は東京裁判に同意したのではない。強制による同意は同意とは言わない」

「ま、日本は同意を表明した訳だ。百歩譲ってそこから出発したとしても、裁判で確定した刑が執行されたあとは何らの制約を受けるいわれはない。恫喝、強制を他者から受けるすじは無い」

「東京裁判を主導したアメリカにはリンチ文化がある。リンチが文化としてだが。東京裁判はリンチ裁判以外の何ものでもなかった」