中国の反日暴動のテレビ報道を見ていると、これでも中華文
明の継承者を僭称し、礼儀の国を標榜する民族なのだろうか
と疑う。
テレビ画面を見ていると、暴動の中心は学生らしい。労働者,
浮浪者、食い詰めた離村農民を組織した暴動なら、あの無道
ぶりも理解できる(同意するという意味ではありませんよ)
が、彼らが学生であることは、画面の服装、年齢その他から
明瞭だ。
石やペットボトル、ガラス瓶を建物や窓に投げつけながら白
痴じみた薄笑いを浮かべる男女学生。盾を持った警官は投石
を盾を上げて防ぐどころが首をすくめて石に通り道を与える。
大きな字で印刷されたプラカード。ああいうのは個人のパソ
コンでは作れないんだよね。政府や大きな組織が供給してい
ることは明らかだ。
シナ政府の口上がまたあきれる。こうなった原因は日本にあ
るそうだ。
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よく考えなければいけないのは現代の大陸人は中華文明の継
承者ではないことだ。日本も大きな影響を受けた中華文明は
せいぜい唐あたりまでだ。
ルネッサンス以後の西欧文明が古代ギリシャ・ローマ文明の
恩恵を受けているのを誰も否定しないように、日本も古代中
華文明の恩恵を受けていることを否定しない。
近代、現代の古代ギリシャ・ローマ文明研究の中心地はイギ
リスのケンブリッジ、オックスフォードであり、フランス、
ドイツでありアメリカである。
暗黒時代といわれたヨーロッパ中世においては古代ギリシャ
の文献はアラビア文化圏で大切に保存され、研究された。ル
ネッサンスはまず古代ギリシャのアラビア語文献を吸収する
ことからはじまった。
大体、中華文明が余命を保ったのはせいぜい南宋滅亡までだ
ろう。唐の前後も長い間異民族の支配や小国分立の内戦状態
が定常状態であった。
宋以降は異民族であるモンゴルの元、満州族の帝国である清の
支配は400年にわたっている。つまり13世紀末だったか、
南宋滅亡後現代まで半分以上の期間は異民族支配を受けている。
そして21世紀にいたるまで中世のような暗黒の共産党独裁政
権が続いている。文化的にもDNA的にも古代中華文明の残滓
は現在の大陸にはない。
内戦と異民族支配の暗黒時代にあってよく古代中華の文献を保
存、研究してきたのは日本である。ちょうど、中世のアラビア
のような役割をはたしたわけだ。大陸で消滅した文献で日本に
しか残っていないものは多い。