アフガニスタンやイラクから帰還した兵士の25%が、精神疾患にかかっていることがわかった。強度のゲリラ戦と、長期に渡る爆発物の脅威」が背景にあるとされている。
このうち心的外傷性ストレス障害(PTSD)が過半数を占めた。精神疾患と 診断された、元兵士のうち56%が二つ以上の疾患が見られたと、カリフォルニアのサンフランシスコ大学などの報告でなされている。特に若い兵士に危険性は高いと報告されている。
こ れはある意味、アメリカの正常性を物語っていると思われる。無抵抗のイラク人を殺したり辱めたり脅したりする、兵士が持つ理性からの自戒があるのでないかと思う と、それは当然のことでもある。とりわけ、若い兵士にこの傾向が強かったことは、救われることでもある。
戦争の恐怖による怯えが原因とする、大学の研究結果には異議を 唱えたい。
戦争の大義を兵士に与えず、国民に居直ることで戦争を遂行してきた経緯を考えると、武 器を持たされ、罪なき人々の殺戮に加わることが、多感な若い兵士にとってどれほど苦痛であったか推察される。
平和な自国に戻ったときに、戦場との落差の大きさを、平和の中で自ら犯した残虐性を反省するのであろう。
土木工事しかやらなかった、日本の自衛隊でも、帰還兵の中から7人もの自殺者を出したいる。
戦争は国を守ることでも利権を守ることでもない。単なる人殺しにか過ぎない、非人道的な行為なのである。若きアメリカの兵士たちのリアクションは、正常な出来事でもある。