北京の6者協議の専門部会で、何の説明もなく北朝鮮が席を立って帰ったのは、バンコ・デルタ・アジア銀行からお金をどこにも送れなかったことが原因だとわかった。
韓国の首席代表の千英宇(チョン・ヨンウ)平和交渉本部長は「最も困難なことは送金ではなく、北朝鮮の資金を受け入れる銀行が世界に存在しないと言うことだ」と述べている。(朝 鮮日報)
バンコ・デルタ・アジア銀行の北朝鮮名義の口座のほとんどが、仮名であったり死去した人間であったりと、名義人の確認が出来ない状況である。中国も自国の贋金につくりに関わった口座との取引を、国内の信用などを考慮し拒否する銀行も出ている。
また、北朝鮮は現金や北朝鮮への送金を望んでおらず、外国の口座に振り込んでもらうこ とを強く要請している。これは、北朝鮮が今後の取引口座として必要としているからである。アメリカの資金凍結だけでなく、現在為替取引すら出来ない状況である。
アメリカは、資金洗浄や不正取引に関わる資金の解除に否定的な意見が多く、北朝鮮の作戦に巻き込まれたと思っているよだが、そもそもが愛国法とやらに違反するまで言われている。
議長国の中国は、韓国の銀行に口座の開設などを依頼したようであるが、北朝鮮内にある銀行には外国為替の機能がなく、対応できないと返事を受け取っている。
結局これが本当の意味での「国際社会」なのである。安倍坊ちゃまが、ことあるごとに口にする「国際社会」とはアメリカのことを指すのであって、似て非なるものである。
国家としての信用を失くしてしまっていることに気が付かない北朝鮮は、ロシアへの借款を全て無しにするようにもおねだりしている。核を持つことですっかり万能になった気でいるが、北朝鮮は信用を失くしたことに気が付いていないようである。