ドイツのメルケル首相が、イスラエルの国会(クテセト)で、演説を行った。国家元首以外の演説を認めていないイスラエル国会では、法を変えてまでの異例のことである。
勿論、ユダヤ人を民族として抹殺しようとした(ホロコースト)歴史の、贖罪である。親が最後にいた言葉を、国会で聞くわけにいかないと数人の議員が席を立った。
メルケル首相は「ドイツの恥」と、ナチの行為を呼んだ。ドイツは国家としても、ユダヤ人を連れ去った場所には今でも、プレートを打ち込んで時間に記憶が流されないようにしている。ユダヤ人も、ドイツ人をホロコーストの実行者として決して許さない。
ところが、ユダヤ人が新たな国家を築くことでおきる、現地のアラブの人たちとの軋轢は、彼らが受けた迫害が教訓化されているとは思えない。圧倒的な武力で、パレスチナ人たちに対するせん滅作戦を実行している。
圧倒的なのは、軍事力だけでなく経済力も、パレスチナ人やアラブの周辺諸国を圧倒している。武力で、戦争という形ではあるが彼らは、パレスチナ人たちにホロコーストを行っているようにも見える。
中東の不幸はイスラエルの建国が、歴史的に不自然な形で行われたことによることが少なくない。軍事、経済、文化的にも大きく異なるというより、圧倒する国家の出現が不安定な中東の状況をさらに、複雑にした。
石つぶてを持ち、カラシニコフげ銃撃を行うパレスチナ、アラブ人たちに対して、近代的な戦闘機や重戦車で圧倒的な戦闘を展開する。これまでの死者の比率は270対1であるとされる。制圧された方が、従順に従うわけがない。
イスラエルは社会的に先進諸国の形態である。少子高齢化である。パレスチナ人はその逆である。イスラエルは、世界各国からユダヤ人を募っている。
ユダヤ人はホロコーストから何を学んだのだろうか?