グルジアが南オセアチアの自立を認めない。ところが、この小国はロシアにすり寄ることで、生き延びようとしている。ロシアはこれを支援する。この構図はどうもおかしい。
これは、グルジアもロシアも今までやっていうることとかなり異なる。ロシアは、少数民族や国家を認めようとしていない。チェチェンなどは、国民の半数が殺されるか国外追放の状況にある。
グルジアも、自分たちが旧ソビエト連邦からいち早く独立した精神や経緯を考えると、南オセアチアの自立に対して、もっと寛容になるべきである。ところが現実は、彼らの自立を認めようとはしていない。かなり強引に自国に取り込もうとしている。その結果の反発である。
グルジアは、初代大統領のシュワルナゼ以来アメリカと太いつながりがある。ブッシュは、オリンピック開催中の北京からいち早く、ロシアの非難を行っている。
どうしてこんなにも、民族紛争が世界中にあるのか。絶えることがないのか。様々な紛争形態があるのではあるが、現在起きているその多くは、大国が利権を得たいから起きることが多い。
石油やレアー金属などの天然資源が必ずそこにある。チェチェンにしてもウイグル地区もチベットもコーカサス地方も同じである。大国がより肥大化するために、より多くの利潤を得るために、軍事的にも経済的にもより強くなるための手段にすぎない。
一般人の存在など考慮しないのである。グルジアもロシアも同じである。そこで犠牲になるのはいつも底辺の人たちである。