そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

2011-04-28 21:43:01

2011-04-28 | 平和

 福島原発事故ですっかり失念していたが、沖縄に関して重要な判決が出された。判決結果としては当然のことであるが、集団自決を命じたか命じていないかで争われ、軍は集団自決を結果的に命じていたとする判決であった。

 太平洋戦争の沖縄戦で、住民に集団自決を命じたと著書で110422 虚偽の記述をされ、名誉を傷つけられたとして、旧日本軍の元少佐梅沢裕らが作家の大江健三郎と「沖縄ノート」出版社岩波書店に出版差し止めなどを求めた訴訟の上告審で、最高裁第1小法廷(白木勇裁判長)は、集団自決への軍の関与を認定し、請求を棄却した1、2審判決を支持し、原告の上告を棄却する決定をした。

 決定は21日付で、5人の裁判官全員一致の結論。原告の敗訴が確定した。何はともあれ良かったことである。

 しかし、今さらと思われるが「私は命令していない」と言う、旧軍部の身勝手な言い草はこれに止まらない。

 この判決は従軍慰安婦問題にも言えることである。彼女たちに報酬を払ったとか、自分の意思で志願したなどは、一億総火の玉で国民を鼓舞し、戦陣訓で軍人に逃げ場を与えず自決を強要するような背景を作り上げた、政府と軍部に免罪符を与え、戦争を正当化するものである。

 戦後になって「私は言っていない、彼らが勝手に自決した、自由意志で慰安婦になった」と、言い続ける旧軍人関係者、あるいは右翼が存在するのは、この国が戦争を正当に評価して検証していないからである。そのため、上手くいけば勝てたかもしれないとか、アメリカによって引き起こされた戦争であるとか、西欧列強からアジアを守るためとかの、事故正当性が未だにこの国を支配している。 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羅臼港

春誓い羅臼港