そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

史上最悪の原発事故であることの認識と対策を

2011-04-06 | 原発と再生可能エネルギー

  110319 福島原発では毎日のように新しい“想定外”の事件が繰り返されている。その都度その場しのぎの対応がなされ、ことごとく成功とは程遠い結果になり、そして新しくて深刻な事態へと発展している。

 建屋は壊れ炉心の発熱は止められず、先ず試みた冷却すらままならない。冷却の失敗は海洋を汚染し、爆発は周辺農地を汚染し、地域の住民を追い出し、風評被害が起きて極めて深刻な状況にあるにも拘らず、直ちに影響がないを繰り返す。

 110322_2地域産業は直ちに影響を受けている。農民は生産物が汚染し出荷できず、非汚染地域でも出荷できない。やっと出荷した魚を市場は受け付けない。町工場は閉鎖し工員は離散する。子どもを抱えた親たちは西へ西へと逃げ惑う。

 科学者は社会を知らない。社会には直ちに影響は出ている。しかも極めて深刻である。東電や政府は安全を繰り返す根拠は、危険量以下であることを根拠にしているが、その一方で「東京は安全です」と言う。

 福島周辺はなおさら危機感を抱き、不安を与えるだけである。

 ここに来て、この原発に関してはしっかりと腹をくくらなければならないPhoto事態に至っていることを、東電はもとより政府も認識するべきである。この原発事故は、史上最悪の事故であることを認識するべきである。

 チェルノブイリは10日で、石棺で覆った。福島原発は一ヶ月になろうと言うのに、対策が取られていないか、ことごとく成功していない。100歩譲ってもスリーマイルをはるかに凌ぐ事故である。

 世界は、チェルノブイリやスリーマイルと同じように、すでに「FUKUSIMA」を、原発事故の象徴的単語として用い始めている。

 石棺化するなどの、最善の対策をしたところで、少なくとも100年程度の放射性物質の観察と、コントロールそして住民対策をしなければならない。

 原発を石棺で覆うことは、原発推進派にとって大変なプライドの失墜になるが、彼らの沽券など気にすることはない。直ちにできる最大の対策は、何よりも石棺で覆うことである。間違いなく住民に歓迎される。

 死して、直ちに恒久的な事故処理員会などを設置するべきである。これは、東北海道地震とは切り離された、機関にしなければならない。

 被爆国日本には、放射線による障害の長年の経験がある。広島・長崎と同様に被爆証明書を発行するなどして、人体と環境の観察を恒久的に続けなければならない。

 こうしたことが、新たな事故、新たな原発建設、そしてないよりも矛盾だらけの原子力発電所を反省し、地上から駆逐するきっかけにするべきである。

コメント (2)
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