菅首相が、25日パリのOECDの講演で、「日本は2020年までに太陽光発電価格を三分の一に、2030年までには六分の一にまで落とす。2030年までには、1000万戸の住宅の屋根に太陽光発電を取り付ける」と発表した。
担当大臣の海江田通産大臣は、報道で知って驚いていますと発言している。菅のまたもや誰にも相談しない、根回しのも具体的な根拠もない、自分勝手な突っ走り発言である。
消費税の導入の時にもTPP参入にも驚いたが、近ごろは驚かなくなった。何の根拠かともいうわけでもない。関係者に計算させたわけでもな い。
技術的根拠も不明であるし、経済的支援の内容も検討されているわけでもない。単なる思いつきか、願望でしかない発言である。
もっと重要なことは、菅直人は「脱原発」を表明しているわけでもなく、従来の原発をこれから使うとも言っているわけでもない。自然エネルギーへとシフトするとも言ってはいない。何とも曖昧な、良いとこ取りの発言である。
どこか、就任早々国連で鳩山が演説した地球温暖化への早急なプロセスと符合する。目標として掲げることは良いことであろうが、根拠が薄いのである。一国の最高責任者がこんなことで良いのだろうか。
太陽光発電は、技術的にはあるレベルまで来ているが、家庭で使うのなら最も重要な、蓄電技術の開発が伴わなければならない。スマートグリットのように、大きな視点と展望がなければならない。
エネルギー政策の根幹となる方針、戦略もなく戦術も短絡的である。毎度のことではあるが、思いつきで政策を言い放つ菅直人に違和感を覚える。
左のフォトアルバムに<日本で一番遅い桜が満開になりました>をアップしました。