原発の今後の動向とはほとんど無関係に、電気自動車(EV)はかな りの勢いで伸びるものと思われる。電気自動車の大きな課題は、一度の充電による走行距離と価格である。
価格は、世界各国が補助金を出して支援しているし、販売台数が伸びれば価格は下がってくるであろう。走行距離は、これまでの100キロから、アメリカの業者が400キロ以上のものへと大きく伸びてきた。
この背景には、コンピュータ技術がある。ノートパソコンの充電池を車に応用したのである。リチュウムイオン電池が、電気自動車に革命をもたらした。アメリカの、電気自動車技術は、シリコンバレーに拠点を移し、電気自動車の技術的向上を支えている。
電気自動車製作による最も大きな転換は、製造過程の簡素化にある。パーツが圧倒的に少なく、小さな町工場でも簡単に作れることである。
エンジンに代わるモーターには、ほとんどの周辺機器を必要としない。これによって、大手の自動車会社は自らを頂点とする、城下町を築いてきた歴史があるが、これが大きく変わることになる。
下請け孫請けの会社が不要になるのである。この国の発展を支えてきた産業構造が、大きく変わることになるのである。電気自動車に代わることによって、電気製品と同じレベルになる。
充電池技術の発展がこれを支えることになるが、それはまた戸別による太陽光発電の普及にも大きく寄与することになる。