そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

対立しながら中国を受け入れるアメリカ

2012-02-15 | アメリカ

現在は中国の副主席である、習近平がアメリカを訪問している。国賓待遇である。極めて短期間に、政府の要人の全てに会っている。オバマとは予定の時間を越え120214るほどであった。静止画報道が、通常国家主席以外の人物対応であったが、動画の報道が一斉になされている。

国防省に、国家主席でもない人物を迎え入れることも珍しい。軍出身の習を招き、拡大する中国軍に注文を付けながらも、信頼関係を保ちたいためである。

アメリカは、人民元の切り上げを呈したり、知的財産権の問題や民主化運動の弾圧やチベット人などの、人権問題についても切り込んだ。

未だ副主席にあるため、習は慎重に答えていた。人権問題では、この30年最も良好な状態であり、人口が多いために発展にむらがあり仕方ないとも言っていた。

シリアとイランの制裁には全く同調することのない中国の存在は、アメリカにとって目の上のたんこぶである。

アメリカを苛つかせるのは、経済不均衡でありながら大量の国債を購入し支えているからである。更には、情報の開示がおぼつかないのと、多くの制度をアメリカ好みにしてくれないためである。

とりわけ、少数民族と言論弾圧の人権問題は、民主党にとって共和党と際立たせる、大きな党是であったはずである。疲弊する経済と中東戦争の敗北で、中国に頼るオバマ政権は口出せなかった。選挙が近づいて、今回持ち出してはみたものの、結局は何もできずに終わるのではないか。

一見アメリカは、中国と対峙しているように見えるが、実はきわめて親密な関係を構築しつつあるとみるべきである。すでに、両国は経済的には対峙する関係にはない。大きな対立点を際立たせながらも、相互依存の関係をより強くすることを両国は望んでいる。

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