「自宅で亡くなられた29人の命、どれだけ無念だったでしょうか。そのもみ解りますか。」と蓮舫議員に問われ、菅義偉総理は、「大変申し訳ない思いであります。」と答えた。宙に浮いた言葉である。言葉が足らないと再度蓮舫氏が問い詰めると、「”心から”大変申し訳ない思いであります。」と、同じ言葉に”心から”を乗せた言葉を発した。全く伝わらないの一言である。
続けて蓮舫氏は「そんな答弁だから、言葉が伝わらない」と迫ると、「少々失礼じゃないでしょうか」とご立腹で反論し、「緊急事態宣言は迷いに迷って、悩んで悩んで判断をした。言葉が通じないのは私に要因があるかもしれないが精いっぱい取り組んでいる」と居直った。勢いに押されて蓮舫氏は、「精一杯やっているのは解っている。」と答えた。
冗談ではない。精一杯やってこんな体たらくである。町内会長をやっているのではない。一国の宰相である。精一杯やってこの程度なら能力がないということである。蓮舫氏の爪は甘い。
私にマラソンを二時間で走って来いと言われても無理である。私が精一杯やっても無理である。私にはそんな能力がないからである。精一杯やっているから許されるものではない。1億2千万人の生命や財産を担う立場にある。結果が問われる立場にあることの認識がないまま、感情を優先した反論を受けた蓮舫氏もどうかと思う。
精一杯やってもできないなら、能力がないということである。能力のない人物が国家権力の頂点に君臨していいはずもない。能力がないと白状しているのであるから、辞表を出しなさいと蓮舫氏は詰め寄るべきであった。