そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

東日本の女川と柏崎原発が今年中に再稼される

2021-03-08 | 原発と再生可能エネルギー

もうすぐ福島原発事故から10年になる。東北大震災をより悲惨に上塗りして、より深刻な時間を与えたのが原発事故である。原発の深刻さを日本が知るようになり、全ての原発が一旦は停止したが、再稼働目指す国はアリバイ的免罪符としての新基準を作成した。
現在、関西電力大飯4号機と高浜3号機、九州電力玄海3号機と川内1・2号機が稼働している。関西電力大飯3号機・高浜4号機、四国電力伊方3号機、玄海4号機は定期検査で停止中である。基準を設けていると言いながら、明らかに福島から遠い西日本から容認する政治的下心が透けて見える。
そんな中、東北電力の女川原発(宮城県石巻市、女川町)の再稼働をこともあろう村井嘉浩宮城県知事は 昨年11月の再稼働に同意した。「事故があったから駄目だというなら、車は道路を走れない」などといって、あるものは使えと言うのである。
宮城県知事は原発事故と交通事故を同列に置いて評価する愚かさを誇示する。
新潟県柏崎市と刈羽村にまたがる柏崎刈羽原発も再稼働を目指している。東京電力は再稼働のために巨額の事故対策費を投じ、「福島第一原発の廃炉に必要な資金確保」と目的を掲げる。新潟県による「三つの検証」は2021年中には終わる見込みである。刈羽村の再稼働容認の品田宏夫村長は11月の選挙で6選を果たし、条件付き再稼働容認派の柏崎市の桜井雅浩市長も同日の市長選で再選している。柏崎原発は6月に再稼働の方針である。
女川と柏崎原発は今年中に再稼働するであろう。東北大震災被害の当事者の知事が女川原発再稼働を容認する。原発事故の後始末を終えていない東京電力が、金になると再び原発を動かそうとしている。
菅義偉は新たな脱炭素社会を口実に新たな原発建設さえ口にする。10年経っても福島原発はデブリにすら到達していないのである。
福島原発事故を受けて、ドイツやフランスなど世界各国は脱原発へと大き出したが、当事国の日本は全く逆である。同じように震災被害地や原発事故の当事者が、たった10年で再稼働容認するこの愚かなな日本である。
コメント (2)
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