
自民党総裁選挙は例年に比して派閥の締めが弱く、自主投票する人たちが多くなる傾向である。直後に総選挙を控えていることが、今回の総裁選を大きく特徴づけている。
横浜市長選敗北の結果を見て、菅はそのままでいてくれた方が野党は助かる。菅が下りたことで、衆議院選は一変した。菅は責め所が多く、失政がたんまりあるので、どこからでも責められた。総選挙は野党の圧勝が見込まれた。
同じ自民党であっても、新総裁なら問題は大きく違ってしまう。新しいものへの期待値がある中で、総選挙が出来る。
今回の自民党総裁選挙は、総選挙向けのセレモニーとしての機能が主である。
この四人の誰かが、結果として総理の席に座ることになる。選挙には興味は薄いが、そういうことを考えれば彼らの意見を知ってはおくべきである。
その中でも最も興味が薄いのが岸田文雄である。最初の手を上げた当初は、森友問題の究明はやるといってはいたが、簡単に否定した。経済政策も格差の是正を掲げているが、アベノミクスは批判しない。できないのであるが、こんな程度の男である。
高市早苗は国防予算の増加を掲げている。国を守ると言ってはいるが、国民を守るわけでもない。軍事力で国土を守るというのであるが、今の時代こんなことできるわけでない。彼女に未来は語る資格はない。軍国時代の過去は美化して語るが。
野田聖子は障害児を抱え、弱者への視点が強いものがあるが、政治家としての手腕も能力も疑問である。
河野太郎であるが、父と祖父の怨念を抱いての総裁を目指しているのがよく判るが、何せこの男は何をするかわからない危険性がある。しかし、河野太郎で唯一評価したいのが、核燃料サイクルのの見直しを掲げていることである。核燃料リサイクルの見直しすれば、巨大電力会社の原発施設はマイナス資産になり一気に赤字転落する。電源会社の強い抵抗があるだろうが、これをどう受け止めるか見ものである。この四人にたった一つ期待というより注目してもいいのが、河野の原発公約である。