日本の報道は韓国の横暴ばかりを嫌韓人物がとっかえひっかえ、メディアに登場し韓国政府と文在寅の悪行を並べて非難している。今では国民の多くが、韓国が悪く日本の政権は正しいことをしていると支持している。これは韓国内でも同じで、日本が先に仕掛けた違法行為というわけである。
確かに韓国側にも問題はある。漢江の奇跡の政権の演出もあるだろうし、慰安婦問題も徴用工問題も政権の利害という短期的な国内事情政権のために使われた経過は見逃せない。日本が終戦のどさくさを利用して植民地化の多くの問題をうやむやにしてきた経過と、その後の主に自民党内の相次ぐ隠れ右翼の暴言(韓国・中国では妄言といわれたが)が相次ぎ、その連中の集団が現在は政権中枢にいる。
今回のGSOMIA破棄は、単純には北朝鮮が喜ぶび大歓迎であろ。日米韓の連携の一部が崩れるのであるし、ご寵愛を頂ているトランプは無傷なのでとりあえず金正恩は歓迎であろう。
3年前に朴槿恵とオバマで結ばれたGSOMIAである。文在寅とトランプが嫌うのは判りやすい。とりわけトランプはオバマが長年かけて締結したほとんどの条約を忌み嫌っている。イラン核合意がその典型である。今回も表向きは残念だとか失望していると、高官に喋らせているがトランプの内心は歓迎している事であろう。さすがにトランプは口にはしないだろうが。
慰安婦問題同様に、在文寅は朴槿恵が行ったことと慰安婦問題の合意も認め追うとしていない。
今回の破棄で、現実的に困ることになるのが、韓国であろう。国民性として日本への非難は支持率にはなっても、アメリカを通しての日本の情報は困るであろう。しかし、僅か3年前に戻るだけのことであるから、半年もすればとりあえずの支障もなくなるだろう。
日韓の対立は、ロシアと中国は大歓迎である。多少とでも朝鮮半島からアメリカが遠のくことは歓迎である。
しかし、なんといっても韓国のGSOMIA廃棄は安倍晋三にとってありがたいことこの上ない。こんな危険な状況に日本が置かれ、近隣に同盟国もない。進む道は軍事大国一つである。安倍晋三の思うつぼである。
それにしてもこれは安倍晋三の外交の失態である。極東アジアでは安倍を相手にする国家が存在しなくなったのである。
これによって極東の戦略構図が少し変わりキム・ジョンも安倍晋も内心は喜んでいるだろう。それ以上にトランプはビジネスチャンス到来とほくそ笑んでいるでしょうね。なにせ安倍には軍備拡張のいい口実になりアメリカ製兵器はジャンジャン日本にあふれていく。
しかしだ、文在寅の構想は別の所にある。彼の頭の中は南北統一の理想だ。
日本中の賢者はアホの夢物語と嘲笑しているが理想を語れないリーダーは政治家をやめたほうがいい。
今の日本人が考えなければならないことは村山談話の再構築と日韓基本条約の呪縛からの離脱だ。