そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

国立天文台が軍事研究を強要される軍事国家への道

2020-02-21 | 戦争

日本は着実に軍事国家への道を歩んでいる。長野県の野辺山天文台は、直径45メートルの電波望遠鏡を持つ、世界に誇る天文台である。安倍政権になって、毎年1%づつ予算が削られている。その一方で軍事開発への協力があればと、新たな予算をちらつかせている。野辺山天文台は見学会をやったりして、何とか生き繋いでいる。天文台所長は、「悪魔に魂を売るようなことはしない」と今のところ意気軒高である。
この制度は「安全保障技術研究推進制度」といわれるものであって、防衛装備品や兵器開発につながる研究を進めるため、防衛省が2015年度から始めたものである。例えば、物体を観測する技術を挙げ、その研究例として国立天文台のすばる望遠鏡を名指しで挙げていが、同天文台内では「政府の介入があまりにも大きい」などと2018年に教授会議で「安全保障技術研究推進制度もしくはそれに類する制度に応募しない」と決めた。今年になって「軍事利用を直接目的とする研究は行わない」、という部分を残しながらも、実質的に受け入れている。
国からいくら儲かるかと問われた野辺山天文台所長のOBは、「宇宙における人間の立ち位置を研究する施設である」と、憤りを隠さない。これまで軍事研究を排除してきた、国立天文台であるが、予算の締め付けで徐々に姿を変えつつある。
安倍晋三は自分が入学できなかった腹いせであろうか、国立大学にも同様の締め付けを行っている。一般研究を抑える一方で、軍事研究につながるものは門戸を広くし簡単に予算が付く。例えば農地の傾斜などの研究をする教室はそのままでは予算がつかなかったが、軍事的意味を持たせ平坦地の状況判断に使うというだけで、50万円の予算200万円になったケースもある。
安全保障技術研究推進制度については、2017年に、日本学術会議が戦争に協力した過去の反省から「軍事研究は行わない」とした声明を発表した。京都大や名古屋大なども軍事研究を禁止する方針を定めてきた。日本天文学会も2019年3月に「安全や平和を脅かすことにつながる研究はしない」との声明を出している。
基礎研究の予算削除については、日本のノーベル賞受賞者たちは誰もがその重要性を強く訴えている。
トランプは海軍などに続いて、宇宙軍の新設を行った。日本もこれに続けというのであろうか。安倍晋三の積極的平和主義とは、先制攻撃である。これを平和主義とは言わない。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 首相も閣僚も官僚も腐ってきた | トップ | 頭が腐って平気で嘘を言うか... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

戦争」カテゴリの最新記事