そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

こりゃ恐ろしいツボカビ病

2007-06-11 | 武器輸出三原則

ついに恐れていた「ツボカビ病」が、野生種に発見された。これは、この専門家である麻 布大学獣医学科の宇根有美准教授の発表によるものである。来るべきものがついに来Flog01_2 た、という感じである。

ツボカビ病は、両生類(カエルやサンショウウオなど)に特異的に発生する、ツボカビ菌という真菌(カビ)による皮膚に発生する病気である。伝染力が極めて強く、致死率も90%以上とされている。

世界の両生類、5743種のうち120種が1980年以降に絶滅したと思われ、更に1856種(全体の32%)が絶滅の危機にあるとされるが、これにツボカビ菌が大きく関わってい るものと思われる。

ツボカビ菌は、これまでアメリカ大陸、アフリカ、オセアニア、ヨーロッパに広く分布しておFlog02_1 り、アジアは非汚染地域であった。日本では、カエルなどの愛好家が、輸入したカエルで確認され、野生種の感染が危惧されていたところである。

人に感染することはないので、安心してもらっては困る。

例えば我々が長年かかって13羽から1000羽まで回復した、天然記念物のタンチョウの、子育ての真っ最中の主食は大量のエゾアカガエルである。このカエルが感染するとなると、タンチョウの種の保全に直接関わることになる。

カエルは、大食漢である。子虫を大量に食べてくれるカエルは、色んな意味で人類に貢献してくれている。カエルなどの両生類の死滅は、人類社会にとっても、予測不可能な事態を招くことが考えられる。ツボカビ病は人類への警告でもある。

興味のある方は、http://www.asahi-net.or.jp/~zb4h-kskr/alien-s/tsubokabi.htm から検索下さい。

コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ここはひとつ寛大に | トップ | こりゃトルコがやってくるわ »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして。 (yuhinosora)
2007-06-14 14:33:15
はじめまして。
ツボカビ病・・・生態のサイクルが、壊れちゃう、恐ろしい病気ですね。。。

返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

武器輸出三原則」カテゴリの最新記事