そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

”ジギョウキボ”108兆円の中身は16兆円でマスク二枚配布よりショボイ

2020-04-09 | 安倍晋三

事業規模108兆円の対策を安倍晋三は打ち出し胸を張った。GDPの20%になり世界最大の新コロナ対策だと吹きまくる安倍晋三の対策は、これまで通りの政策通りの言葉ばかりの中身のない、借り物事業でで塗り固めた内容である。新コロナ対策にも経済対策にもなっていない
嘘をごまかすために安倍晋三は、「事業規模」という冠詞を108兆円の頭につけている。多くの国民は、108兆円を札束に変えて国民に配布してくれると思っている。他国ではそうしているからである。二日間この事業規模を巡っての解説をいくつも目を通した。解説者の見解も多少異なったりと、全くよく判らん。ジギョウキボなるものが、すでに執行している事業をパクったり、単なる金貸しだったり、およそ新型コロナウイルス対策とは言えない無縁の対策も含まれ、何の事業か全く不明のものである。

企業向けの金融支援40兆円も加算されているが、金融融資であり返済猶予期間があるだけである。いわば事業としては民間の事業で、返却を求められる民間のお金である。
納税や社会保険料の支払い期間猶予が約26兆円も含まれている。最も馬鹿げているのは、幾つかのGOTOキャンペーン事業やリバイバルファンド更にはIMF(国際通貨基金)への拠出金まで含まれている。全然新コロナウイルス対策には結びつかないものである。
実質的な財政支出は39.5兆円とされているが、これには財政投融資のほか、台風被害を受けて昨年12月に成立した補正予算の未使用分9.8兆円も含まれている。いわゆる良心的に見た「真水」であるが、国、地方の歳出は27兆円でしかない。これを財政支出と同様の比率で案分して既存予算の未使用分を除くと、今回の補正予算による真水は僅かに20.3兆円しかない。しかも、補正予算として拠出されるのが、16、8兆円でこれが本当の真水部分である。
安倍晋三がGDPの20%と言ってのけたが、実質的には2%でしかない。つまり90%は上げ底、張りぼての新コロナウイルス対策事業である。
ドイツやイギリスなどの対策を念頭にした30万円の現金支給については、非課税世帯を対象に世帯主が半額以下まで収入が減った場合で、申請者だけを対象にしかしていない。内容が煩雑なうえに様々な枠を設けすぎている。最もわかりやすい現金給付対象者は、おそらく10%以下になるだろう。しかも地方に丸投げで、早くて5月末になるというのである。こんな現金給付は新コロナ対策としては全く意味がない。経済対策としてもボケたものでしかない。
ドイツのナイトクラブで歌っている、年収120万円である日本人歌手が休業届を提出すると、数日後に60万円振り込まれていたということである。休業要請をするなら、その補償をするのが国家のするべき対策である。日本は休業損失補償はしないと安倍晋三は断言した。政治責任の放棄である。もっともいくら不祥事を重ねても、安倍晋三の下で責任をとった政治家はほとんどいないが。
である国の失態で招い入れる結果になった、新型ウイルス対策に協力するための営業自粛要請による損失補填を行わないのは、国家が個人を守れないということなのである。安倍は常日頃国民を守るといって、大量の兵器購入をして施設を拡大し軍事国家建設にご執心である。国家はこんな時こそ国民を守るべきである。国家の破たんである。
日本は他国が取り組んでいる簡単な援助、例えば減税や規制緩和などは均しく積極的な対策であろうが、こうした種類のものが含まれていない。安倍が打ち出した今回の新型コロナウイルス対策は、経済対策であって疫病対策になっていない。喜ぶのは新型コロナウイルスと、巨大な公共事業に関わる事業者だけである。
それにしてもなんと複雑な「事業規模」内容であることか、本質を隠ぺいするための小賢しいやり方としか思えない。

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