吉川貴盛元農水大臣が議員辞職を提出した。アキタフーズから500万円頂いたことが報道されると、即刻入院した。そして、今回の辞職である。国会議員の風上にも置けない。それ以前に社会人としてあってはならない汚い行為である。ましてや行政の頂点に立つ人物が、犯した犯罪の重さ反社会性もさることながら、何の説明もなしで入院してしまった。ペースメーカー埋め込み手術をするようであるが、まったく理由にもならない。
安倍晋三同様に詐病すら疑われる程度の病気である。入院前に説明できる程度であるし、手術前にだって可能である。書面でもいいだろうが、この元農水大臣の犯罪者は黙したままである。
もっと汚い人物がいる。西川公也である。そもそも、栃木県職員時代に収賄で逮捕歴があるが、労働農民運動を社会党の中で行っていたが、信用がなく自民公明の推薦で、県議を経て国会議員になる。その後も数々の不祥事や事件を重ねて、TPP断固反対の急先鋒が、安倍晋三に農水大臣の指名を受けると、急転直下TPP賛成に回る。選挙にも出れないこんな人物がよもやと思っていたが、内閣府に参与としていたとは知らなかった。この男が、吉川の一件が明らかになるとこれを辞任した。西川もアキタフーズから金を受け取っていたようである。不祥事を重ねた男の逃げ足は速い。
それにしても、吉川の一件は河井夫妻の選挙違反がなければ闇に葬られたままであった。偶然の捜査過程で見つかったに過ぎない。他にも、外の省庁にもこの類のバレていない贈収賄は無数にあると思われる。
こんな汚い政治家が日本の農水行政をやっていたのかと思うと、腹立たしいばかりである。吉川がアキタフーズに、アニマルウェルフェア(AW)に配慮した飼い方の導入に慎重になるようにとお願いした時期は、私たちがアニマルウェルフェア畜産協会を立ち上げた時期に一致する。日本が世界の潮流に反して、AWに遅々とした歩みであるのは、アキタフーズが農水省に金をばら撒いたためであろう。
劣悪な環境で飼育される家畜は、収支があえばいいとする巨大な畜産経営を推進する気にに堕したままである。