日本の平和憲法が変えられる大きな一歩が踏み込まれた。国民投票法案与党案を、衆 議院憲法調査特別委員会で強行採決下のである。これは、戦争をしない国からする国への一歩でもある。
この法案は多くの問題を抱えたままである。自民党は、憲法改正を党是とはしていない。自民党の本音は、自主憲法の制定である。そのために96条の憲法改正と、九条の戦争放棄の二つに穴をあけれて、自主憲法の制定が視野に入るとしているのである。自主憲法とは、太平洋戦争や日中戦争を正当化させることであり、基本的には再軍備が、自主憲法制定の目標である。
訪米前の可決を目指す、安倍ボンにとってイラク派兵延長や牛肉輸入の緩和などと、ま た一つブッシュへのお土産が増えたことになる。ヨーロッパ諸国や中東の国々は、先だって来日したイラクのマリキ首相のような例外はあるが、日本は再軍備への道を着々と歩き始めていると思っている。
国民投票法案の大きな問題は、発議の方法、コマーシャル規制、国民の過半数の規定、公務員の活動規制、無効提訴期間や方法など問題が山積されたまである。
これらの問題の全ては、改憲を容易にするためのものであるといえる。何より、国民の関心が未だ盛り上がらない、あるいは知られる前に法案だけでも通しておこうという魂胆である。3年間は凍結するとしているのは、準備期間と見るより、物忘れの激しい国民性を見込んでのことであろうか。