そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

ロシアは皇帝のいる国家、領土拡大で存続してきた

2023-03-15 | プーチン
ロシアは18世紀以来60回を超す国家間戦争を繰り返している。その間、ロマノフ王朝体制、社会主義体制、大統領体制(議会体制)と全く異なる社会構造であるにも拘らず、子細に見ると領土拡大という全く同じことを繰り返す、国家・民族である。領土拡大が国家の安全保障になるとばかりに、侵略、戦争を繰り返す。
そしてどの戦争も戦術が甘いのか、指揮官が劣悪なのか特に地域戦争には殆ど勝利したことがない。ナポレオンやナチに勝利したかに見えるが、冬将軍や同盟国の支援の下で勝利である。先の第二次世界大戦でも、ロシアは2600万人もの犠牲者を出している。敗戦国日本の8倍である。
そこにはロシア戦争の背景に、これだけ体制が変わっても”領土”への飽くなき執着がある。クリミア半島と黒海周辺は、エカテリーナがオスマントルコから奪ったもので、ほんの150年ほど前のことである。
安倍晋三が、プーチンと真剣に領土問題を交渉していることを、欧米のメディアは信じていなかった。そして多くの予想通りに終わっている。3000億円超の資金援助して、現状のままで安倍は引き下がって、これで一件落着している。日本国内の報道はないが、どの国もプーチンは一ミリも日本の言うことなど聞くはずがないと思っている。現実のそうなった。
プーチンが繰り返す、偉大なロシア民族と民族主義を掲げるなら、ブリアートなど東洋系民族の独立を認め領土も彼らに返還するべきである。民族主義や宗教も、スラブやロシア正教以外には認められない、狭量な思想でしかない。
領土拡大の国家の欲望や経済に代わって、民族や宗教の誇りや威信を前面にプーチンは掲げているが、侵略される方にとってはどちらでも同じことである。ネオナチが侵略の根拠に引っ張り出すのも言いがかり以外のものでない。
社会体制が変わっても、ロシア民族は皇帝もしくは超権力者、独裁者が、強権的に支配してくれることを望んでいるのである。手間暇がかかる民主体制、議会制は民族性には馴染まない。ロシアはゴルバチョフもエリチンももどかしく思ったのだろう。大量殺りくを繰り返しても、言論弾圧で封じ込めても、プーチンは帝王としてお好みなのである。
国境を越えて領土を自国にものにするために、人を殺すのも領土拡大の民族性と指摘されても反論の根拠もない。

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