そもそも国民民主党の党首玉木雄一郎であるが、不倫が発覚し、しかもどうやら数年間もの愛人関係だったようである。愛人を国会に招き入れたり、国民民主党から立候補すら検討をしていた。このような不倫の場合、通常の議員は議員辞職するが、少なくとも党籍離脱くらいはするものである。タマキン議員の場合は居直って3か月間の党役職停止処分となった。甘々の処分である。
ところが、103万円の壁で与党交渉に口を出すし、報道に登場しとうとうと自説を述べている。何処に役職停止されている姿があるか。
先日はワイドショーのコメンテーターに対し、「国民民主党を貶める悪質な印象操作発言で、放送法の趣旨に反する」とまで述べている。いくら三党協議が進まなかったからと言って、役職停止の身分でありながら放送法まで引き合いに出すとは、怖ろしい男である。高市早苗を彷彿とさせる、恐怖政治に繋がるものである。
その三党協議であるが、自民党は国民民主との協議を事実棚ざらしにしながら、一方でいつの間にか維新の共同代表になった、かつての玉木の盟友でもあった前原を引き出し、三党協議に入った。明らかな国民民主への見せつけである。
此方は先の選挙で大敗を喫したが、事実上の党首を国会内に持つことなく、幾度となく政局に現れてはその都度大きな敗北を食らっている前原であるから、自民党としては調整し易い。
自民党は103万円の壁をなくすとしか言っていない合意点を方針に並べ、一方で立憲民主党と日本維新の会は、能登半島地震の復興費用の積み増しを自公与党に飲ませている。巷間「国民民主は餌もついていない針に釣られた」と言われる始末である。
華々しく103万の壁で上げた花火は、線香花火で終わりそうである。少なくとも一定の壁は崩せても、それは自民党税調議員の手柄となるだろう。
タマキンの役職停止が切れる、3月3日には国民民主が手入れもできない状況になっているだろう。
野党は共闘するしか自民党に対抗できない。幾つかの一本釣りで喜んでいるようでは、今回のタマキンのような惨死に終わるだろう。