詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

昔、小説のようなものを書いていたとき

2014-12-04 00:17:00 | 
昔、小説のようなものを書いていたとき

昔、小説のようなものを書いていたとき、
終わり方がわからず主人公を殺してしまった。
そんなことを思い出し月の下でビルの角が光っているのを
ふるさとの山の輪郭を見るように見上げる。

死というものは、あの角の光のようなものだろうか。
いつもいっしょにあるのだが、
見えるときと見えないときがある。

主人公は殺す必要はなかったなあ。
バイクに乗って崖下の海に落ちてしまうのではなく、
岬を越えて防波堤で友人と待ち合わせればよかった。
小説のなかで友情が破綻した理由は忘れてしまったが……。

星が幾つか形にならないままビルの上に動いてきた。
空は小さいようで高い。




*

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