福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

横綱・大関・関脇

2005年11月27日 |   〇芸能・スポーツ

今日の翻訳練習は久しぶりに相撲記事に挑戦した。

朝青龍が前人未到7連覇、琴欧州は大関昇進確実に
아사쇼류 전인미답 7대회 연속 우승,코토오슈 오제키
승급 확정

読売新聞電子版のこの記事だ。

相撲記事の韓国語訳はとにかく難しい。固有名詞は翻訳のしようが
ないので、カッコ書きで説明を加える方法を取るにしろ、説明文が
これまた難しい。

例えば、横綱ならこういう具合になる。

요코즈나(横綱,천하장사)
ヨコヅナ(横綱、韓国の「天下壮士」)

しかし、韓国の씨름(相撲)には大関や関脇に該当する位が
ないので、大関や関脇の説明となると、かなりの難題だ。

そこで、韓国の新聞記事で「オオゼキ」と「セキワケ」に付け
加えられたカッコ書きの説明の具体例をいくつか拾ってみた。

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大関

(서열 2위)
(序列2位)

(두번째 순위)
(2位の順位)

(두 번째 등급)
(2位のランク)

(스모의 상위 2번째 계급)
(相撲の上位第2位の階級)

(요코즈나의 바로 밑 단계)
(横綱のすぐ下の段階)


関脇

(3위)
(3位)

(3번째 등급)
(第3位のランク)

(10등급 가운데 3등급)
(10ランク中の第3のランク)

(스모 10등급중 3등급·주니어챔피언)
(相撲の10ランク中、第3ランク、ジュニアチャンピョン)

(10등급 가운데 요코즈나와 오제키에 이은 3등급)
(10ランク中、横綱、大関に次ぐ第3ランク)
 
(10등급 가운데 ‘그랜드 챔피언’ 요코즈나와 ‘챔피언’
오제키에 이은 3번째 등급)
(10ランク中、グランドチャンピョン「横綱」とチャンピョン「大関」に
次ぐ第3ランク)

※なお、「グランドチャンピョン」、「チャンピョン」、「ジュニアチャン
ピョン」はそれぞれ横綱、大関、関脇の英語訳に由来している。

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韓国の記者もけっこう苦労していることが分かる。

では、最後に今日の練習結果を紹介しておく。

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朝青龍が前人未到7連覇、琴欧州は大関昇進確実に
(読売新聞)
아사쇼류 전인미답 7대회 연속 우승,코토오슈 오제키
승급 확정

大相撲九州場所は26日、福岡国際センターで14日目が行われ、
横綱朝青龍(高砂部屋)が大関魁皇(友綱部屋)を下し、千秋楽を
待たず、15度目の優勝を決めた。
일본 스모 규슈대회(후쿠오카국제센터) 14일째인 26일,요코
즈나(천하장사) 아사쇼류선수(타카사고 도장소속)가 오제키
(두 번째 등급) 카이오선수(도모쓰나 도장 소속)를 물리치고
대회 마지막날을 앞두고 15번째 우승을 결정했다.

朝青龍は、いずれも史上初となる7連覇と、年6場所の完全制覇を
達成。同時に年間勝ち星を83勝とし、北の湖が1978年に作った
82勝の最多記録を27年ぶりに塗り替えた。
아사쇼류는 사상 처음으로 7대회 연속 우승과 연간 6대회
완전제패를 달성했다.이와 동시에 연간 83승째를 올리면서
기타노우미선수가 1978년 기록한 최다기록인 82승을
27년만에 다시 썼다.

また、東関脇で、ブルガリア出身の琴欧州(本名カロヤン・ステ
ファノフ・マハリャノフ、佐渡ヶ嶽部屋)は大関千代大海を破り、
11勝として場所後の大関昇進を確実にした。昇進の目安となる
直近3場所の計33勝を大きく上回る36勝となり、日本相撲協会
審判部は千秋楽、昇進を審議する理事会の招集を北の湖理事長に
要請する。
또 불가리아출신으로 동(東) 진영 세키와케(3번째 등급)인
코토오슈선수(본명 카로얀 스테파노프 마할리야노프 사도가
다케도장 소속)는 오제키 치요타이카이선수를 물리치고 11승
째를 올렸고 대회후의 오제키 승급을 확정시켰다. 코토오슈가
오제키 승진 기준이 되는 "3대회 33승"을 크게 웃도는 36승을
달성함에 따라 일본스모협회 심판부는 대회 마지막날에 승급을
심의하기 위한 이사회 소집을 기타노우미 이사장에게 요청할
예정이다. 

外国出身力士の大関昇進は、2002年名古屋場所後の朝青龍
以来で5人目、欧州からは初めて。所要19場所の昇進は、朝青龍の
22場所を上回るスピード記録(年6場所制が定着した1958年
以降、幕下付け出しを除く)となる。
외국출신 선수의 오제키 승급은 2002년 나고야 대회후의 아사
쇼류 이래 5번째로 유럽 출신 선수는 이번이 처음이다.데뷔 19
대회만인 오제키 승진은 아사쇼류의 22대회를 웃도는 최단기록
(연간 6대회제가 정착된 1958년 이후,하위 터너먼트는 제외)이
된다.


(終わり)


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麻薬としてのナショナリズム

2005年11月27日 |   〇日本を読む

韓国の連合通信は11月27日付けで次のような日本発外信記事を
伝えた。

■ 日외상 "야스쿠니 비판은 韓ㆍ中뿐"
日外相 「靖国批判は中・韓のみ」

リード部分を紹介すると、

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・"신경 쓸 필요 없다" 막말 파문
・「気にする必要なし」波紋呼ぶ暴言

아소 다로(麻生太) 일본 외상이 고이즈미(小泉) 총리의
야스쿠니(靖國)신사참배를 문제삼는 나라는 지구상에서
한국과 중국뿐이라며 신경쓸 필요없다고 막말을 해 파문이
예상된다.
麻生太郎外務大臣は「小泉首相の靖国神社参拝を問題視している
国は、地球上に韓国と中国のみで、気をつかう必要はない」との
暴言を発し波紋が予想される。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ヲタク」は、韓国の言論とはまた別の視点で、こういう近隣諸国
への敵愾心を煽るような政治家の発言に強い危惧を抱いてしまう。

そもそも、靖国神社への公式参拝に反対しているのは、韓国や
中国のみではない。

日本人の中にも反対の世論は根強いし、裁判所も、たとえ
不十分な形ではあっても、政教分離の原則から公式参拝の
違憲性に言及している。

最近では、自民党の機関紙とまで揶揄されることもある某全国紙
でさえ、社説を通じて無宗教の国立追悼施設建設への積極的な
支持の姿勢を鮮明にしている。

こうした様々な国内の世論を平気で無視し、いたずらに韓国や
中国との対立感情を煽る政治家の姿勢は許されるものでは
ないだろう。

同じ日本人でも「反日的」な日本人の意見など無視していいと
言うのなら、その精神性において「国策」に異を唱える国民を
「非国民」として弾圧していた時代と大して変わらないではないか。

全国民に皇国への忠誠を強要する一方で、同胞である日本人の命で
さえ「鴻毛」のように軽いものだと教え込み、事実、農村出身の兵士の
命など、それこそ消耗品のように扱った過去は何だったのか。

自国民の「命」さえ大事に扱えない指導層が世界、とりわけ
アジアとの平和的な共存関係など築けるはずもなかった。

今、同じように国内の反対意見や司法判断に一切配慮することを
せず、自らの意に沿わない日本人の意見を平気で切り捨てるような
傲慢な世襲政治家たちが、外国との間で建設的でより平和的な
関係など構築できるはずがない。

韓国などの「反日」的な姿勢を声高に批判する政治家ほど、
批判している対象である韓国の過度に民族主義的な言論や
政治家の姿勢に不思議なほど似て来ているのは滑稽と言うしか
ない。

結果的に、隣国(近隣諸国)に対する反感を煽れば国民からの
一定の支持が集まる状況は、ある意味悲劇的な状況でもある。

韓国や中国ではびこっている独善的で手前味噌な民族主義との
「敵対的な共犯関係」を日本側でも作り出そうとしているのかも
しれないが、全く持って迷惑千万な話である。

そう言えば、昨今の日本社会の状況は韓国と同じように、ある
意味で「麻薬」としてのナショナリズムが有効な状況になりつつ
あるのは、不気味と言えば不気味だ。

日本社会では、いわゆる「勝ち組」と「負け組」への2極分化現象が、
かなり拡大し深化して来ている。

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■ ‘1억 중산층’ 일본도 양극화 몸살
「1億総中流」の日本 2極化現象に苦悩
(ハンギョレ新聞、11月7日)

후생노동성에 따르면, 지난 80년대 소득 상위 20%와 하위 20%의
평균소득 격차는 10배 이내였다. 그러나 격차가 90년대 후반
부터 크게 늘어나 2002년에는 168배로 치솟았다.
厚生労働省によれば、1980年代、所得の上位20%と下位20%
の間の平均所得格差は10倍以内であった。しかし、90年代の
後半から格差が大きく広がり、2002年には168倍にまで跳ね
上がった。

주요 원인으로는 가난한 고령인구 증가와 함께 비정규직
확대가 꼽힌다. 파트타임이나 파견 등 비정규직의 비율은
지난해 남자 14.2%, 여자 41.7%로 나타났다. 15~24살의
비정규직은 94년 10.6%에서 10년 사이에 33.3%로 급증했다.
その主な要因として、貧しい老年人口の増加と共に、非正規
雇用者の増加が挙げられている。パートや派遣などの非正規
雇用者の割合が、04年の統計で男性14.2%、女性41.7%に
上った。特に15~24歳の非正規雇用者の割合は、94年の
10.6%から10年間で33.3%にまで急増している。

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これが、韓国でも紹介された「1億総中流社会」がまさに音を
立てて崩壊しようとしている現在の日本社会の姿である。貧富の
差の大きい社会を政策的に許容するという意味では、日本社会は
明確にアメリカ型を選択したとも言える。

それは、また、日本の「韓国化」を意味しているとも言えはしない
だろうか。

この記事では触れられていなかったが、様々な優遇措置は
そのままに、法人や高額所得者への課税率のみを大幅に
引き下げ、消費税に代表される大衆課税を強化してきたことも
日本社会の所得格差を広げた大きな要因だ。

度重なる高額所得者への減税だけで、戦後史的な巨大財源を
失ったとされる日本の財政当局は、消費税アップに血眼になって
いるし、マスコミや御用評論家たちは、その「露払い」に汲々と
している。

こういう社会では、ナショナリズムは、まさに格好の「麻薬」となりえる。

社会的な矛盾の深まりの中で積もる不満やイライラを、外の敵に
ぶつけることで憂さ晴らしができるかもしれない。

その上、国家との情緒的一体感とともに「りっぱな愛国者」としての
「誇り」にも酔える。

「ヲタク」は、健全なナショナリズムまで否定する気はないが、まるで
麻薬のように人間の自由で合理的な精神を麻痺させるような
ナショナリズムなどいらない。



(終わり)




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ネンビじゃなくてニンビー!!

2005年11月27日 |  〇語彙と表現

남해군민들은 강당건립을 반대하는 D연립주택 주민들에 대해
'교육을 도외시한 님비현상이 아니냐'는 압박성 여론과 '교육도
중요하지만 개인 재산이 침해 받을 상황에서 누가 가만히
있겠느냐'는 엇갈린 반응을 보이고 있다.
ナムヘ郡の住民たちの反応は、講堂建設に反対するDマンションの
住人たちの動きを「教育を無視した地域エゴ」と見る批判的な
意見と「教育も重要だが、個人の財産が侵害される状況で黙って
いる人はいない」などの同情的な意見に分かれている。

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この記事の中で出てくる「님비현상」という表現につまづいてしまった。
さっぱり見当がつかなかった。

それもそのはず、一見(?)「냄비(なべ)」に似ているこの「님비」、
ネイバーで検索して調べて見ると、何と外来語だった。

(ハングルは表音文字なので、言葉を知らなければ、それが
漢字語なのか固有語なのか、はたまた外来語なのか、見分けが
つかないのだ・・・。)

この「님비」。

語源は、英語の「nimby syndrome」だ。
「nimby(ニンビー)」とは「Not In My Back Yard」の略語。
つまり、いわゆる迷惑施設を忌避する「住民エゴ、地域エゴ」を表す
アメリカ生まれの表現で、一応、日本でも紹介されている用語だ。

しかし、日本ではそれほど定着している用語ではないので、
少なくとも僕は知らなかった。

空前の健康ブームの中で多用されている「웰빙(well-being)」なる
流行語(?)に見られるように、日本では一般的に広く使われて
いない英語系の外来語が韓国語で使われることも多い。


それにしても、この「님비」。

インターネットがなければ、「なべ」に似た正体不明の言葉として、
僕の中でお蔵入りしていたに違いない。

まあ、そもそもインターネットがなければ、こんな言葉に出会うことも
なかったろうが・・・




インターネットは使っても使われるな。

ふと、こんな言葉が脳裏に浮かんだ「オタク」であった。


(終わり)



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