福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

清と韓国と実事求是

2013年06月12日 |  〇文化・歴史

강원대 '전임교원 명예퇴직 활성화 지침' 마련
江原大学、専任教員の早期退職勧奨指針を作成
(ニューシス 6月11日)


△江原大学の校訓を刻んだ石碑には「實事求是」の四文字が

-本文省略-

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韓国の国立江原大学が教員の早期退職勧奨指針を作成したとのこと。

ニューシスの伝えた関連記事を読みながら、ふと記事に添えられた
写真に目がとまった。

石碑の前で円陣を組んで談笑する学生たちの姿を写した写真だ。

よく見ると石碑には校訓として「實事求是」の四文字が刻まれていた。

この実事求是(じつじきゅうぜ)とは、「事実に基づいて真理を
探究する」ことを意味し、もともとは中国清代の考証学派の学風を
示す標語だった。

日本では全く一般的ではない四字熟語だが、韓国では広く一般的に
使用されている熟語なので、韓国語の学習者なら知っておく価値は
十分にある。


△ネイバーニュース検索より

例によって、ネイバーニュースで「실사구시(実事求是)」を
検索にかけてみても、最近1ヶ月間だけで実に100本もの
記事にこの四字熟語が登場していた。

中国清朝期の学問的精神の伝統が、西欧化した現代韓国においても、
形を変えながら脈々と生き続けているのである。

やはり、中国と朝鮮半島の歴史的・文化的関係は濃密である。

ちなみに、中国においては、この「実事求是」の標語と精神が毛沢東、
あるいは中国共産党に引き継がれ、現代でも人民大学や天津大学など、
いくつかの大学の校訓となっている。







(終わり)


参加カテゴリ:地域情報(アジア)