△下関市の唐戸市場(茶色の建物)と関門大橋
2011年9月中旬の日曜日、「ヲタク」は妻と末っ子を連れ、
山口県の下関(しものせき)までドライブした。
△唐戸桟橋に入る関門渡船(下関市あるかぽーと)
関門トンネル(片道150円)以外、有料道路を一切使わず、
片道約1時間半の日帰り旅行だった。
△下関あるかぽーと岸壁
ここでは、唐戸市場、グリーンモール商店街(リトルプサン)、
そして、偶然、発見した高杉晋作終焉(しゅうえん)の地の
3カ所を中心に、ちょっと長めの旅行記をまとめてみた。
■唐戸市場(からといちば)
△写真を撮る末っ子(建物はしものせき水族館「海響館」)
今回の唐戸市場見学は、妻(プサン出身)の希望だった。
最近、韓国のテレビ番組(インターネット動画)で紹介された
唐戸市場を見て、久しぶりに行ってみたくなったとのこと。
△末っ子(海峡の向こうは北九州市門司区)
近くの海響館には何度か行ったことのある末っ子も、
唐戸市場は、おそらく今回が初めての経験。
△「あるかぽーと」岸壁を歩いて唐戸市場へ
今回の市場見学の主たる目的は、韓国のテレビでも
紹介されていたというお寿司。
△唐戸市場入り口付近
唐戸市場は、各種海産物の販売以外に、新鮮なネタで
にぎった寿司も食べさせてくれるのだ。
そんなに広い市場ではないが、かなり多くの店が所狭しと
並んでいる。
さすがは「下関の台所」と呼ばれるだけのことはある。
市場で売られている寿司は、けっして安いとは言えないが、
それなりの風情(ふぜい)がある。
店頭にずらっと並べられた寿司は見ていてきれいだ。
並べられた寿司を見るだけでも、一見の価値はあるだろう。
好きなものを好きなだけ取れば、後は食べるだけ。
ただ、この日、市場の入り口付近に設置された臨時の
テーブルは観光客でいっぱいだった。
2階にはちゃんとした回転寿司の店もあるが、観光客とは、
本来、こうした非日常的な雰囲気を好むものだ。
結局、「ヲタク」家族は、テーブルには座れず、市場の片隅で
寿司を立ち食いするハメに・・・。
立ち食いの寿司もなかなかの美味であった。
1400円分の寿司が、あっという間になくなった。
せっかくなので、寿司の他に下関名物のフグのから揚げも
賞味した。
カラッと揚がったプリプリの身が実に美味だった。
フグのから揚げは1匹100円だった。
■グリーンモール(下関のリトルプサン)①「釜山門」
当ブログ(「下関の釜山門」)でも紹介した通り、この8月、
JR下関駅近くのグリーンモール商店街の入口に、釜山門が
建立された。
△商店街側から撮影。門の向こうにはシーモールが見える。
韓国メディアの報道でしか関連情報を入手していなかった
「ヲタク」は、この釜山門を直接、目にして、まず意表を
突かれてしまった。
△商店街側から撮影。エスカレーターの上は歩道橋と人工地盤。
釜山門は地面の上にではなく、歩道橋の上に立っていた。
△JR下関駅前の歩道橋の上から撮影
手前味噌で国威発揚的な報道の多い韓国メディアに限らず、
日本人の中にも、自分や自分の仕事をやたら大きく見せ
たがる独善的で自己愛過剰な人たちが、けっこう多いことは
知っている。
それにしても・・・。
何事も自分の目で直接、見て確認することの大切さを、
あらためて学ばされた今回の釜山門見学であった。
△歩道橋の上の釜山門と海峡ゆめタワー
ありのままの釜山門は、決して巨大な門でも華麗な門でも
なかった。
しかし、多くの関係者の労苦と、日韓友好を願う人々の
熱い思いのこもったりっぱな門であった。
■グリーンモール(下関のリトルプサン)②「韓国の香り」
「下関のリトルプサン」の異名を持つグリーンモール商店街。
韓国・朝鮮料理店や韓国の食材、雑貨を扱う店が多いのが、
この商店街の特徴だ。
△掲示板の裏にもハングルが見えた。
位置はJR下関駅前。
シーモールから見れば、大通りを挟んで真向かいにある
商店街だ。
商店街を訪ねたのが日曜日だった関係からか、あいにく、
この日は、ほとんどの商店がシャッターを下ろしていた。
しかし、シャッターの下りた店でも、店名から韓国・朝鮮系の
商店であることがわかる店も多かった。
韓国ドラマの主人公の名前から取られたような店名もあった。
さすがは「下関のリトルプサン」である。
△こちらは韓国人観光客向けの家電店
全体的に閑散とした日曜日のグリーンモール商店街では
あったが、営業していた韓国・朝鮮系の商店も数軒あった。
実際、グリーンモール商店街の中で、韓国・朝鮮系の商店は
相対的には少数派だ。
決して他を圧倒するほどには目立っていない。
それでも、ここが、北九州近辺で韓国の香りが日常的に
漂っている稀有(けう)な商店街であることは間違いない。
実感としては「ポツポツ」と並ぶ程度にすぎない韓国・朝鮮系の
商店ではあるが、その存在感は大きい。
店頭で見かけるハングルにも、全く違和感はない。
この商店街では、ハングルが自然に街の中に溶け込んでいる。
ところで、この商店街を散策する途中、「ヲタク」は、妻と
末っ子の2人と、一旦、別行動を取ることになった。
「ヲタク」は、通りで見かける韓国・朝鮮系の商店や
ハングルの撮影に、ただただ興(きょう)じた。
しかし、妻はプサン出身の韓国人ではあっても、いわゆる
韓国オタクではない。
末っ子も、韓国人の母親を持つ日本人だとは言え、韓国
オタクでは、サラサラない。
「ヲタク」の行動に付き合うことを早々に切り上げた母子は、
JR下関駅前のシーモール百貨店に向かったのだ。
「ヲタク」自身、自分の趣味を家族に強要するつもりは全く
ないので、こころよく別行動に賛同した。
そもそも、考えてみれば、「ヲタク」の家の中が小さな
グリーンモールのようなものなのだ。
ありがたがることは何もない・・・。
グリーンモールの道端に無造作に置かれた日韓2カ国の
段ボール箱を見ながら、ふとそう思った。
「ヲタク」の家でもよく見かける光景だ。
今回のグリーンモール訪問で、実は一番印象深かった風景が、
「ヲタク」にもなじみ深い、この光景だったような気もする。
■高杉晋作終焉の地
△高杉晋作が病死した庄屋林算九郎邸の離屋跡地
岸信介、佐藤栄作、安倍晋三・・・。
戦後の日本国憲法体制下においても、人口150万にも
満たない山口県(2011年)から、実に3人もの内閣総理
大臣が生まれている。
これは、戦後の日本政治にも、明治維新や薩長藩閥政治の
歴史(人脈)が、細くはなっても途切れることなく連綿と
影響を与え続けている証し(あかし)だ。
△高杉晋作が病死した庄屋林算九郎邸の離屋跡地
言うまでもなく、下関を含む旧長州藩(山口県)は、近世の
末期、旧薩摩藩(鹿児島県)などとともに、江戸幕府を
倒す討幕派勢力の中心を担った藩だった。
△高杉が病死した林算九郎邸の離屋跡地を説明する立札
ここでは、そうした革新的な歴史を持つ山口が、自民党
保守政治の牙城たる現状を打ち破り、新しい「日本維新」の
震源地になってくれることを心から期待しながら、
「高杉晋作終焉の地」を紹介してみる。
今回の下関訪問で、偶然、目にすることができた史跡が、
この地であった。
場所はJR下関駅から徒歩10分ほどの閑静な住宅街。
幕末、神前にて奇兵隊の結成式が執り行われたという
新地厳島神社のすぐ近くだ。
神社の鳥居横には「晋作」なる店名の居酒屋もあった。
明治維新の功労者の名を持つ居酒屋で、石焼ビビンバが
食べられるところが、何とも下関らしい。
(終わり)
参加カテゴリ:地域情報(アジア)
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