福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

韓国のカドラ通信

2007年06月06日 |   〇メディア・IT

 「카더라통신(カドラ通信)

最初にこの言葉を目にした時、不覚にも、どこかの通信社の名称
なのかと思った。

調べてみると、「カドラ」はなんと韓国語の中でも特に「ヲタク」の
好きな慶尚道方言に由来する言葉だった。

少し詳しく言えば、伝聞を伝える場面で使われる「~て言ってたよ」
くらいを意味する語尾「~카더라(カドラ)」から取られた言葉
なのだと言う。

無理やり直訳調に訳せば「て言うとったよ通信」(関西弁風?)、
あるいは「ち言いよったばい通信」(北九州弁風)くらいになるの
だろうか?

いずれにしろ、この「カドラ通信」とは通信社の名称などではなく、
「出処も不明確で真偽のほどがはっきりしない伝聞情報」くらいを
意味する新造語だったのだ。

単純に言ってしまえば、「デマ」や「嘘か本当かわからないうわさ話」
くらいの意味になる。

ウェブ上で確認してみると、この新造語が初めてネイバーニュースの
記事の中に登場したのは10年前の1997年。2000年代に入り
使用例が急増している。

ところで、この新造語は、一昔前によく使われていた漢字語の
유비통신(流蜚通信)」の新バージョンと見て間違いなさそうだ。
(「流蜚通信」の「流蜚」とは「流言蜚語」の略語)

もともと韓国にはうわさ話が好きな人が多いのかもしれないが、
「ヲタク」が見るに、韓国ではたとえ大手メディアであっても、
出処不明の未確認情報や論拠のあやふやな伝聞情報などが
日常的に飛び交っているのが実情だ。

そういう状況が続く限り、今後とも「流蜚通信」や「カドラ通信」に
類する俗語が定期的に登場してくるものと考えられる。





(終わり)



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